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2023年10月6日更新
湯煎可能なポリ袋 調理や水の確保に|アウトドア×減災⑦
那覇市曙にあるアウトドアショップ「燈人(ともしびと)」のスタッフ・與那嶺康貴さんが「アウトドア×減災(災害による被害を少しでも食い止めるような行動や取り組み)」をテーマに執筆。今回は「湯煎できる万能ポリ袋」についてのお話です。
湯煎可能なポリ袋 調理や水の確保に
那覇市曙にあるアウトドアショップ「燈人(ともしびと)」のスタッフ・與那嶺康貴さんが「アウトドア×減災(災害による被害を少しでも食い止めるような行動や取り組み)」をテーマに執筆。今回は「湯煎できる万能ポリ袋」についてのお話です。
湯煎可能なポリエチレン袋で炊飯!
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ポリ袋炊飯をやってみました! ポリ袋に米と水を入れて、沸騰した鍋の中へ=上写真。その際、鍋にポリ袋が接触しないように底にお皿を沈めています。吊るして調理するのも良いようです
ラップと同様に使える
昨今、さまざまなメーカーから湯煎もできるポリエチレン袋が出ています。普通のポリ袋よりも薄いので破れやすいように感じますが、これがなかなかどうして万能なんです。冷蔵はもちろん冷凍もでき、製品によっては電子レンジの使用も可能(ただし、耐熱温度をしっかり確認しましょう)。ラップと同じように使えます。
防湿性に優れているだけでなく燃やしても有害ガスが出ず、環境に配慮されているのも特徴です。
私はキャンプインストラクター講習の際に、この万能ポリ袋の存在を知りました。そのときは、このポリ袋2枚を使用して炊飯と具だくさんスープを同時に調理しました。
食器や鍋も汚れない
アウトドア業界やキャンプ飯では知られた製品ですが、減災グッズとしても重宝するんです。
まず、災害時に大きな問題となる水の確保。用器がなくても、このポリ袋を何枚か重ねれば水を運ぶことができます。
そして調理にも使えます。例えばお米を炊く場合。万能ポリ袋にお米(無洗米)を一合入れ、水を一合より少し多く(1・2合程度)入れて空気を抜いて縛り、30分ほど浸水します。その後、鍋でお湯を沸騰させ、先のポリ袋ごとお米を鍋へ入れます。この時、鍋の底にお皿を沈めておいて袋が直接鍋に触れないようにしましょう。いくら耐熱袋でも、溶けて破れてしまいます。そして中火で約25分程湯せんします。袋が半透明で中の状態が見えるので、確認しながら調理できるのもメリットです。カレーなどほかのレトルト食品もこの時、一緒に湯せんすると時短になります。
その後、ポリ袋をお湯から取り出して5分ほど蒸らしたらご飯の完成です。ポリ袋をおわんの上で広げればおわんが汚れません。鍋も汚れないという点も評価できるかと思います。まさに最後まで万能!
調理のほかにも、おむつを捨てる時にも、臭いが漏れにくいので重宝されているようです。
使用できる用途が多い上、コストパフォーマンスも良くて場所とらず。防災グッズに入れておくと頼りになるはずです。
ご飯を炊いたら、袋ごと器へ入れれば器が汚れない。そのままおにぎりのように食べれば皿も不要です
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。那覇市曙1-8-10、電話=098・866・5365
[HPが新しくなりました!]https://sites.google.com/view/tomoshibito/
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1970号・2023年10月6日紙面から掲載