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2023年6月2日更新
災害時も使える 人気の光源ギア|アウトドア×減災③
那覇市曙にあるアウトドアショップ「燈人(ともしびと)」のスタッフ・與那嶺康貴さんが「減災(災害によって被る被害を少しでも食い止めるような行動や取り組み)×アウトドア」をテーマに執筆。今回は「明かり・光の確保」。キャンプギアとしても人気の光源を紹介します。
災害時も使える 人気の光源ギア
停電時にも役立つライト・ランタン
コンパクトサイズで長時間の点灯が可能なLEDライトや炎を燃やすランタンなどはキャンプギアとしても人気があり、防災グッズとしても重宝
安全の確保に直結
県内で停電の発生が多いのは、台風時かと思います。それ以外の災害時も停電が起きやすいほか、電気復旧時の「通電火災」を防止するために、ブレーカーを落として待機する場合もあります。
明かりを確保することは、自分や家族の安全確保に直結します。減災のためにも明かりの備えは大切です。
備える光源はコンパクトで明るく、長時間の点灯が可能なLEDタイプが重宝します。頭や首に装着して両手が使えるヘッドライトや、取り扱いやすい懐中電灯タイプなども便利でしょう。
最近は手元を照らす懐中電灯的な機能と広範囲を照らすランタン機能が備わった2ウェイタイプのランタンもあります。
電源や燃料の確保も
ランタンや懐中電灯には電源が必要です。
多いのは、乾電池タイプや蓄電池内蔵で直接充電するタイプ。長期の停電を想定すると乾電池式が調達しやすいのでおすすめですが、最近は小型で大容量のモバイルバッテリーなどもあり、備えている人も多いでしょう。スマホなどの充電にも使用できるので、ぜひ準備しておきたいですね。
ハンドルを手回しして充電する手動式タイプや、ソーラーパネル付きタイプのものもあります。
火をともすランタンも頼りになります。ろうそくを使用する「キャンドルランタン」、パラフィンオイルを使用する「オイルランタン」などがあり、炎の温かみを感じられることからキャンプギアとしても人気です。
ウチナーンチュに身近な、ツナ缶でも簡易ランプが作れます。キッチンペーパーやコーヒーフィルターなど硬めの紙でこよりを作って差し込み、火をともします。台風時の停電中の定番料理「ヒラヤーチー」を作る前に家族で作ってみてはいかがでしょうか?
ただし、ランタンやツナ缶ランプなどを使う際は転倒による火災にご注意ください。
また、手持ちの懐中電動やヘッドライトなどの光が小さくても、レジ袋を光源にふわりとかぶせたり、水を入れたペットボトルを光源の上に置くなどの工夫をすれば、広範囲に拡散されます=下写真。
災害はいつ起こるか分からないからこそ、常日頃から減災を意識することが大切です。台風前に明かりを備えておき、もし停電にならなくても部屋の電気を消して準備した光源をともしてみてください。
ツナ缶をランプとして使う際は、安全面を考慮して耐火性のある受け皿の上で行おう
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。店舗は那覇市曙1-8-10、電話098・867・3359
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1952号・2023年6月2日紙面から掲載