避難生活にテント プライバシー守る|アウトドア×減災②|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

スペシャルコンテンツ

地域情報(街・人・文化)

2023年5月5日更新

避難生活にテント プライバシー守る|アウトドア×減災②

那覇市曙にあるアウトドアショップ「燈人」のスタッフ・與那嶺康貴さんが「減災(災害によって被る被害を少しでも食い止めるような行動や取り組み)×アウトドア」をテーマにグッズや知識を紹介。今回は「避難生活にあると便利なテント」です。

避難生活にテント プライバシー守る


減災的観点から選ぶテント
体育館などでは地中にペグが打てないので、自立するタイプのものを選びましょう。左手前側の小さなテントはペット用


長期の避難時に重宝

まず初めに断っておきますが、災害時すぐにテントが必要ということはありません。半日から1日程度の避難生活ではあまり必要ないと言えます。また、避難所のスペースが限られている場合、テントの設営を禁止する自治体もあると思いますので、事前に問い合わせても良いかと思います。

ただ、近年の大規模災害では長期間の避難所生活を強いられるケースが見られます。その場合、布一枚で作れる簡易のテントでも重宝することが分かっています。

避難所でテントを使うメリットは、「パーソナルスペース、プライバシー空間の確保」です。慣れない他人との共同生活が続くと、どうしてもストレスがたまってくるものです。特に、体育館などの遮るものが一切ない空間だと、着替え一つとっても大変不便です。 また、避難所は常に照明がついている場合もあるらしく、人によっては眠りにくいかもしれません。テントがあれば明かりを遮ることができます。貴重品なども目に付かない場所に置けるので防犯的観点からも安心できるはず。

そして、ペットがいる場合にもテントがあると安心です。避難所にはアレルギーがある人がいたり、慣れない場所でペットがほえることなどを考えると、一緒に避難所に入るのが難しいケースもあるかもしれません。お住まいの自治体に相談しながら避難所の近くにテントを立ててペットと一緒に避難生活を送れるように対策しましょう。ペットも家族の一員です。この機会にペットフードなどの備蓄品も用意しておきましょう。

自立・簡易・換気

減災的観点からのテントの選び方を以下に紹介します。

①自立式
 体育館など室内での使用ができる自立できるタイプを選びましょう。地面にペグを打って形成するタイプは不向きです。

②コンパクトで設営が簡単
 共有空間で使用するので、あまり巨大なテントではなくコンパクトで簡易に設営、撤収ができるものにしましょう。

③風通し良く、しっかり閉じられるもの
冷暖房のない場所で使うことも考えて、ベンチレーション(換気口)やメッシュ窓があり風通しを確保できるものを選びましょう。かといってオープンなものでなく、着替えなどにも対応できるようフルクローズできるタイプが良いと思います。

このゴールデンウイークに、デイキャンプを楽しみながら点検を兼ねて倉庫に眠っているテントを出してみてはいかがでしょうか?



部材が折り畳めてコンパクトに収納できるテントだと、自宅に備えておいても場所を取らない

文・写真/與那嶺康貴
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。店舗は那覇市曙1-8-10、電話098・867・3359

www.ysp-nahaakebono.com
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1948号・2023年5月5日紙面から掲載

地域情報(街・人・文化)

タグから記事を探す

この連載の記事

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2128

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る