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2023年4月7日更新

枕元に備えたい 懐中電灯、笛、靴|アウトドア×減災①

アウトドアの知識やグッズは野外活動を楽しくするだけでなく、ライフラインが途絶えた時などにも役に立つ。当連載では非常時にも使えるグッズや知恵を、那覇市曙にあるアウトドアショップ「燈人(ともしびと)」のスタッフ・與那嶺康貴さんに紹介してもらう。


 

枕元に備えたい 懐中電灯、笛、靴

枕元に備えたい減災グッズ 寝ているときに災害が起こることを考えて、枕もとに置いておきたいグッズ。手袋、ホイッスル、モバイルバッテリー、懐中電灯、小型ランタンなど
枕元に備えたい減災グッズ
寝ているときに災害が起こることを考えて、枕もとに置いておきたいグッズ。手袋、ホイッスル、モバイルバッテリー、懐中電灯、小型ランタンなど


意外と地震多い沖縄

改めまして與那嶺康貴と申します。今年3月まで2年間「暮らしにアウトドア」というテーマで連載してきましたが、今回からは「減災とアウトドア」でスタートします。

「防災」の方が聞き慣れていると思いますが、減災とは「災害によって被る被害を、できるだけ小さくするためにあらかじめ行う行動や取り組み」ということで、アウトドアやキャンプを楽しみながら減災について考えたり、そのヒントになれば幸いです。

そもそも、新連載のテーマを「減災」にしたのは、「沖縄は意外と地震の多い県である」というニュースを見たのがきっかけです。2022年に震度1以上を観測した地震の回数を都道府県別に見ると、沖縄県は153回で、全国で9番目に多く、過去29年で最多だったそうです(沖縄タイムス22年1月11日の記事より)。

さらに「前年と比較すると、県内での地震発生は2倍以上、本島北西沖では約40倍」と書かれていて驚きました。台風被害は毎年のようにありますが、他県に比べると地震はとても少ない印象でしたから。

先ほどの記事の153回の地震のうち震度4以上はないので、大騒ぎする必要はないのかもしれませんが、いつ起こるか分からない災害への備えを考えるチャンスだと思いました。

懐中電灯は、定期的にちゃんと点灯するかどうか確認しよう。両手が使えるヘッドライト(中央)は避難する時にも便利
懐中電灯は、定期的にちゃんと点灯するかどうか確認しよう。両手が使えるヘッドライト(中央)は避難する時にも便利


助けを呼ぶために

「災害に備え、枕元に用意しておくべきグッズ」がインターネットで紹介されており、懐中電灯や靴(靴下)、手袋やモバイルバッテリーなどが挙げられていました。明かりの確保は必須ですし、ガラスや食器などが散乱して歩くのが困難な場合を想定して靴(靴下)は欠かせません。

そして意外だったのが笛。災害時に身動きが取れずに助けを呼ぶ場合や居場所を伝えるために吹く笛で、最近では災害笛(災害ホイッスル)と呼ばれることも。大声を出し続けるのは想像以上に体力の消耗が激しいので、災害ホイッスルが近年、見直されてきました。

登山やハイキングでも非常時などに使うため、アウトドアショップやスポーツ店でも購入できます。疲れ切ったサバイバル状況下でも少ない労力で大きな音が出るのが特徴です。安価でキーホルダータイプも多いので、普段から身に着けたり防災バッグのファスナーに装着するのもいいかもしれません。

これから1年、アウトドアの知識やギア(グッズ)の紹介がみなさんの減災につながればと思っていますが、この情報や知識が取り越し苦労になれば一番良いとも思っています。


文・写真/與那嶺康貴
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。店舗は那覇市曙1-8-10、電話098・867・3359

www.ysp-nahaakebono.com
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1944号・2023年4月7日紙面から掲載

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