沖縄かりゆしリゾート エグゼス恩納(恩納村)|HOTELに習う空間づくり[22]|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

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2022年1月28日更新

沖縄かりゆしリゾート エグゼス恩納(恩納村)|HOTELに習う空間づくり[22]

当連載では県内のホテルを例に、上質で心地良い空間をつくるヒントを紹介する。
今回は沖縄かりゆしリゾートエグゼス恩納をクローズアップする。


ラグジュアリー詰め込み宝物庫のようなホテル
沖縄かりゆしリゾート エグゼス恩納(恩納村)

世界の名品が随所に

ロビーに入ると、天井の高さと豪華なシャンデリアに圧倒される。シンメトリー(左右対称)で随所に大理石があしわれた空間は、まるでヨーロッパの宮殿のようだ。

だが、よく見るとロビー正面には金色の龍柱が鎮座し、力強い書の作品も展示されている。ラグジュアリーな空間を構成するのは西洋、東洋、沖縄の名品だ。いわゆる〝まんちゃー(ごちゃ混ぜ)〟だが、使う色を絞っているため、洗練された雰囲気を醸す。

「宝物庫のように世界の素晴らしい物を詰め込んだ空間で、非日常を堪能していただく。それが『沖縄かりゆしリゾートエグゼス恩納』の空間コンセプトです」と、同ホテルの豊島千登世マネージャーは話す。

かりゆしグループは県内に7つのホテルを経営しているが、同ホテルはその中でも特に「ラグジュアリー」を重視していて、一つ一つの調度品も見応えがある。210㌢×300㌢のペルシャ絨緞や画家・玉城栄一氏の作品などが飾られた通路は、ギャラリーさながらだ。


ロビーは高い吹き抜けと大きなシャンデリアがインパクト大。正面の大きなアートや金の龍柱なども相まって、ラグジュアリーな雰囲気。


縦210センチ、横300センチのペルシャ絨毯も展示されている

舞踊の絵画で有名な画家、玉城栄一さんの作品も展示されている


屋外プールのほか、室内プールもある。天井に絵画が描かれており宮殿のよう

住宅でもマネしたい客室

客室も非日常を味わえる豪華な空間。90室すべてオーシャンビューで、59~78平方㍍というぜいたくな広さ。それを十二分に満喫できるよう、設備や造りにも工夫が凝らされている。

その一つが、室内に居ながら景色や日差しを堪能できる「サンルーム」。バルコニーの半分を室内に組み込み、ガラスで囲っている。ソファとテーブルが一つあるだけの小さな空間だが、「日なたぼっこをしたり、サンセットを見ながら晩酌をしたり、自然をお供に楽しまれるお客さまが多いようです」と豊島さん。室内との間はカーテンで区切ることもできる。住宅に造れば、在宅ワークにも重宝しそうだ。

もう一つ、面白いのが和室の収納ベッド。小上がりの和室の壁に設置された扉を開くと、ベッドが現れる。「その扉が壁になって他のベッドとの間をゆるく区切ります」。最初から和室を仕切ると、せっかくの広さが半減してしまう。さらにベッドも収納式にすれば、畳間でくつろぐこともできる。柔軟な設備で開放感を損ねることなく、多彩な客層に対応する。

そして「当ホテル、一番自慢の部屋です」と案内されたのが最上階(9階)にあるロイヤルプールスイート。メゾネット(2階構造)になっていて、上階にはプライベートプールがある。目の前に広がる東シナ海とつながり、海を独り占めしているようなラグジュアリーな造りだ。



あえてバルコニーを半分つぶして室内に組み込んだ。ガラス張りで景色を堪能できる「サンルーム」のような空間。レースやカーテンで室内と仕切ることもでき、閉めれば秘密基地のよう


スタンダードな客室「プレミアツイン」でも約60㎡ある。小上がりの和室や、サンルームのような小部屋もあって思い思いにくつろげる


小上がりの和室は靴を脱いでくつろげるほか、壁側にベッドが収納されており3人以上で宿泊する時はベッドルームにもなる。ベッドを収納する扉は壁になり、隣のベッド間をゆるく区切る。


ロイヤルプールスイートは2階構造で、上階にプライベートプールがある。目前の海景色とつながるようなインフィニティ―プールだ

◆プレミアツインの平面図
玄関を入ってすぐのところにウォークインクローゼット(WIC)があり、バスローブなどのアメニティやお茶セットはここに収納されている。大きなスーツケースなども置けるので、室内はすっきり



「海や観光地に出掛けるのももちろん良いのですが、居るだけで満たされ、思い出になるホテルを目指している。設備や調度品、ホスピタリティも“特盛り〟でお待ちしています」と豊島さんは笑顔で語った。


取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第181734号・2021年2月26日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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