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2021年9月10日更新

自分たちで避難所を運営するために⑥「食料班・物資班」|みんなの防災計画[29]

文・長堂政美
避難者自身による避難所運営は、さまざまな班や役割によって構成される。今回は、炊き出しなどをする「食料班」と、物資の仕分け・管理・配給などをする「物資班」について紹介する。


食事や日用品を調達・配給




料理で心穏やかに
食料班の主な役割は「市町村などから提供される食料や飲料水の配給」と「炊き出し」です。特に炊き出しは、栄養はもちろん、温かい食事によって沈んだ気持ちを落ち着かせるという面でも重要です。

発災当初は、市町村が各避難所に備蓄している食料や飲料水を配給します。しかし、避難者が殺到した場合などは備蓄が足りないことも考えられます。

備蓄では足りない可能性

そこで幼児や児童、高齢者、障がい者などに配給を優先しながら、それ以外の避難者にも食事が行きわたるように早めに炊き出しの準備をしましょう。

まずは避難所近くの公民館などから、シンメー鍋や炊飯器、調理道具などを調達。食器類は地域の飲食店に提供してもらったり、住民が食材を持ち寄るなど、みんなで工夫・協力することが大切です。

作るのは手の込んだものよりも、ジューシーや、具だくさんの汁物などが喜ばれると思います。そのため食料班には地域の婦人会や、食堂・レストランのコックなどが向いているでしょう。

呼び掛けて混乱防止

被災してしばらくすると、飲料水や食料、毛布、粉ミルク、おむつ、簡易トイレ、衣類、洗面用具など、さまざまな物資が避難所に大量に送られてきます。それらを仕分け、管理しながら配給するのが物資班です。

配給の際は、避難所内に配給用の窓口を設け、「○○が届きました。これから配布するので必要な人は窓口まで受け取りに来てください」と呼び掛けるなどして混乱を防ぎます。

高齢者や障がい者などは、物資班が直接手渡しするなど配慮しましょう。名簿班が作成した名簿を利用し、誰に何を渡したかが分かるようにしておけば、一人で必要以上に物資を確保するという問題も防げます。

決まった方法はないので、柔軟に対応しながら、必要な人に必要な物が届くようにしましょう。


食料班は何をする?

食料・飲料水などの配給

発災当初は、おかゆや、水やお湯を用いて食べられるチャーハン、缶詰、乾パンなどの備蓄食料や備蓄飲料水を配給。パンやおにぎり、レトルト食品などの物資が届けば、それらを配給する。

炊き出し

シンメー鍋や持ち寄った食材などで炊き出しをする。食中毒予防のため、昼食用に作ったものを夕食には出さないようにする。特に夏場や梅雨時期は注意。消費期限切れのものも廃棄する。



■食料班 こんな人が向いている!


婦人会のメンバー

料理人
女性ばかりに任せるのではなく、男性も入って、食材のカットや後片付けなどできることをやる。性別問わず、みんなで協力することが大切。

■物資班は何をする?

物資の仕分け

全国からの物資は、仕分けされずに行政指定の集積場所に届く。そこから行政がざっくり分けて、各避難所に物資を届ける。物資班はそれらを細かく仕分けし、管理・配給ができるようにする。

物資の配給・管理
配給方法などのルールをきちんと決め、避難者みんなが納得する形で物資を配給する。物資が不足しそうな場合は、市町村の災害対策本部に要請する。パーテーションやベッドに使う段ボールなど、必要に応じて物資を探しに行ったりもする。

■物資班 こんな人が向いている!


整理整頓が得意な人

在庫管理が得意な人

在庫状況をパソコンで管理できるようにするなど、避難者の特技を応用しながら、物資班が活動しやすいように工夫する。


ながどう・まさみ/NPO法人防災サポート沖縄理事長、元沖縄市消防長
☎098・923・4442

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1862号・2021年9月10日紙面から掲載

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