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2021年7月23日更新
ラフに、自由に、そんな楽しみ方|アートを持ち帰ろう(4)
文/本村ひろみ
ラフに、自由に、そんな楽しみ方
楽しかった出来事を語らう空間に“so far so good”(今のところ上々だよ)というご機嫌なタイトルで画家・DENPAさんの3年ぶりとなる新作展が開催された。壁画アートでも県内外で活躍をされているDENPAさんの新作は、家族と過ごす時間から得たインスピレーションや停滞したこの世界を突き動かすようなエネルギーに満ちあふれていた。
住宅丸ごと展示会場に
会場となったのは外人住宅を改装したロケーションスタジオ&スペースStudio085。住宅丸ごとが展示会場だったので、例えばリビングの大きなソファに座ったりベッドルームから窓の外の緑を眺めたりと、友人宅に遊びに行った感じの新鮮な鑑賞スタイルを提案していた。そして、リビングやキッチン、子供部屋に洗濯ルームなどの生活空間に、「こんなふうに絵やオブジェを置いてみたい」と参考になる部屋ごとの展示の仕方だった。
玄関ドアを開けてすぐの壁に飾られた作品“20210508”は今回の新作展のアイコンとなる作品だ。一瞬で心を奪われる。自由なフォルムの線と面。白地に濃紺と鮮やかなイエローが絶妙なバランスで調和している。暑かった1日をクールダウンさせてくれるような色調。リビングやキッチンで迎える人にはその絵と帰宅する者が同時に視界に飛び込んでくる。そんな楽しかった出来事を語らう空間にこの絵を置きたい。きっとそこに集う家族や人々には、“いつかの風景”としてこの絵が刻まれるに違いないから。
「20210508」
作品は完成した日付をタイトルにしている。acrylic on wood panel。1455mm×1120mm。300,000円(税込み)
インパクトのある抽象絵画作品「20210508」をリビングに(左)。季節によって部屋の風景も違って見える。
窓の外の緑を借景にステンドグラスやすりガラスに繭玉が連なって見えるMAYUという呼び名のモチーフ。雨の日も晴れの日も景色を楽しむ。
作家近況
作家近況などはインスタグラムで。
https://www.instagram.com/denpa_okinawa/?hl=ja
もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1855号・2021年7月23日紙面から掲載
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。