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2020年9月18日更新

家造り・家探しに新たな風|リモートで相談や内覧

コロナ禍で家にいる時間が長くなったからこそ、マイホームに心地良さを求める人が増えた。一方で、家造りや家探しをしたくてもあちこち出掛けるのは不安。そんな声に応じ、不動産会社や建築会社、コーディネーターらは、利用者が自宅に居ながらオンラインで相談したり、建物の内覧ができるサービスを始めている。

PC内で「自由に歩ける」
◆3D内覧システム(中部興産(株)、興産アメニティ(株))


3D内覧システムの「ウォークスルーモード」。部屋を自由に移動し、さまざまな角度で内覧できる

外の眺望も鮮明
Googleストリートビューのように現場を歩いているかの臨場感で、パソコンやスマホから物件を内覧できるのが「3D内覧システム」だ。
 
実際の物件を、高性能カメラで360度すみずみまで撮影し、その映像を3D化しているのが特徴。

中部興産㈱が売買や賃貸管理をする物件に用いられており、同社のホームページから見ることができる(現在の掲載件数は100件程度)。中部興産に管理を委託している物件は無料で撮影依頼できるそうだ。

同システムの撮影、編集を行う興産アメニティ㈱の比嘉優貴社長は「室内の移動はもちろん、見上げる、見渡すなどあらゆる角度から物件を見ることができる。さらにコンセントの位置など細かいところも確認できます」と話す。

中部興産の新垣貴雪経営企画部長は「4K画質で撮影しているので、外の景色が白くハレーションを起こすこともない。リビングから見える眺望など、実際に目で見るのに近い風景を体感できます」。また「計測モード=」では空間サイズが計測できる。「『見ているだけで楽しい』という声もいただく。ぜひ一度、のぞいていただきたい」と新垣部長は呼びかけた。


部屋の位置関係などを確認できる「俯瞰(ふかん)モード」


計測モードは部屋のあちこちを計測することができる​

http://www.chubu-kosan.co.jp/roomsearch3.php​
上記リンクから3D内覧システムで紹介している中部興産の物件が見られます



LINEでやりとりし、プロが部屋造り
◆オンライン専門インテリアコーディネートサービス「in My Room」(GIFT)


(上)部屋の写真に、森田さんがコーディネートした家具やインテリアを配置した提案資料。家具などすべてオンラインで購入することができる
(下)提案資料をもとにコーディネートした部屋


図面・写真基にコーデ
県内を拠点にインテリアコーディネートを行っている「GIFT」の森田めぐ美さんは、無料通信アプリのLINEを使ったオンライン専門インテリアコーディネートサービス
「in  My Room」を始めた。
 
同サービスは、対面での打ち合わせは無く、スマホやパソコンでやりとりをする。「家族構成やライフスタイル、好みのインテリアなどをヒアリングさせていただくほか、部屋の図面や写真を送っていただきます」。その後、LINEで詳細な打ち合わせをしながらコーディネートしていく。

「思い描いているサイズ感や質感に相違がないよう、必要なところはお客さまに寸法を測っていただいたり、写真でイメージを共有し、しっかりすり合わせをしていきます」

最終的には、部屋の写真にインテリアを配した全体イメージ図=上写真=やレイアウト図、商品の購入リストなどを提案する。「家具もオンライン上で購入できるものをチョイスします」

オンラインでやりとりするため移動がないこと、データのみの提案であること、客自身が寸法を測ることから「3万円からお受けしています」。
「部屋づくりには知力・気力・体力が必要。夫婦でも意見が合わないこともある。手慣れた第三者からの意見は時間の節約になり、心のゆとりにもつながります。ぜひ気軽にご相談ください」と呼びかけた。
https://inmyroom.online/​



自宅から家族で参加
◆オンラインリノベ相談(フクチプランニング)

オンライン相談はビデオ通話で行う。「顔を見てお話しできるので対面相談とあまり変わりない」と岩脇さん(手前)

「対面と変わらない」
「オンラインも対面相談もあまり変わらない。むしろ、自宅に居ながらできるオンライン相談は、家族そろって参加しやすいというメリットがある」と㈱フクチプランニングの岩脇達磨さんは話す。

同社は全国でリノベーション事業を手掛ける「リノべる。」とフランチャイズ契約を結び、県内で中古物件の紹介・資金計画・設計・施工までワンストップで請け負う。

リノベを検討している人へ「基本的な知識を理解していただく場として、無料の個別相談会を行っています。コロナ禍で2割程度の方がオンライン相談を希望されています」。

希望者はまず同社のホームページから申し込みをする。その後「電話で、なぜリノベを検討しているのか、住みたいエリアや予算などをヒアリングします」。
後日ビデオ通話で、その人に合った中古物件の探し方、物件やリノベの相場、完成までの流れなどを説明する。「オンラインといえど、互いの顔は見えますし、資料の共有もスムーズ。自宅だとリラックスして、ざっくばらんにお話ししていただける。家造りの第一歩としてかなり有効な手段だと感じています」と話した。


築25年のマンションをリノベーションした「リノべる。沖縄首里ショールーム」。相談会では、参加者と同物件をオンラインで内覧しながら、リノベについて説明する


バーチャル首里ショールーム。3Dで全体図や間取りなどの内覧ができる
https://www.fukuchigumi.co.jp/renove-lp/


 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1811号・2020年9月18日紙面から掲載


 

この記事のキュレーター

スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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