DIY
2018年4月13日更新
ようこそ♪DIYの世界へ「測る+垂直に線を引く」
#1 道具編①(メジャー、さしがね、スコヤ)
「DIYに興味はあるけれど、何から始めたらいいか分からない」という人は多い。このコーナーでは、基本的な道具の使い方やポイントなどについて、DIYの講師を務める島袋清成さんに紹介してもらう。初回はメジャー・さしがね・スコヤ。垂直に線を引く際にも役立つ。動画とも連動しているので、見てね。
測る+垂直に線を引く
文・島袋清成
初心者向けのスコヤ
初めまして。インテリアンの島袋です。いまや一般的な言葉としてすっかり定着した「DIY」ですが、「自分好みの家具を作りたい」という女性や、「定年後の趣味として」など、これからDIYを始めたいと考えている人はまだまだたくさんいます。ここではそんな人向けに、DIYを初歩の初歩から説明していきます。
今回はDIYに不可欠な計測道具三つについて。基本的な使い方を紹介します。
一つ目は「メジャー」。長さを測る道具として最も知られており、使う頻度も多いです。用途によって選び方にもポイントがあります=左面下のワンポイント参照。
L字型の「さしがね」にはさまざまな機能があります。ですが今回は、のこぎりの切断面を正確な直角にするためなどに必要な、側面に対して垂直な線を表面に引ける道具として覚えてください=左面さしがねの使い方参照。一般的に垂直な線を引く場合、端から何カ所か印をつけ、それらを結ぶ方法を取ります。しかし、それだと手間が掛かるし、誤差も出やすい。さしがねだと、より簡単に垂直な線が引けます。
ぜひ知ってほしいのが「スコヤ」です。垂直に線を引く道具としてはさしがねよりも安定感があるので、初心者でも使いやすいです。
いずれもそろえておきたい道具ですが、耐久性などを考慮し、ホームセンターなどでの購入をオススメします。相場はメジャーが3.5メートルで400~千円、5.5メートルで千~2500円、さしがねが300~2千円、スコヤが1500円前後です。
メジャーの使い方
先端の金具を引っ掛けて使う=赤丸部分。部材の外側からの長さを測ることができる
先端の金具を部材に押し付けて使う=赤丸部分。部材の内側の長さを測ることができる
【ワンポイント】
家具などを作る程度であれば、メジャーは2メートルほどのもので十分。重さもスマホ程度で、持っていても気にならない。一方、より長いものは缶コーヒーほどの重さがあるが、幅が太いので、伸ばしたときにたわみにくい。内装などを自分で手掛ける人に向いている。下写真では、たわんでいるのが3.5メートル、真っすぐなのが5.5メートルのメジャー。
【先端金具のカタカタ】
メジャーの先端に付いている金具は少し遊びがあり、カタカタと動く。これは、先端を引っ掛けて使う場合と、先端を押し付けて使う場合では、金具の厚み分の差が出てくるためで、遊び部分によってその差を調整している。逆に言えば、カタカタ動かないものはメジャーとしてきちんと機能しないとも言える。
さしがねの使い方
さしがねの長い方を木材の側面に引っ掛け、短い方を使って木材の表面に線を引く。側面に対して、垂直な線が引ける。鉛筆はさしがねの外側にピッタリ合わせる
木材に引かれた線と線との間の長さを測る場合、キリの良い目盛りから測ると精度が高い=上写真。角から測ると誤差が出やすい=下。メジャーを使うときも同じ
【ワンポイント】
木材を安定した場所に置き、しっかり押さえながら作業する。手に持った状態だと、木材やさしがね、鉛筆がそれぞれ不安定になり、垂直な線がうまく引けない。
スコヤの使い方
厚みのある土台部分を側面に引っ掛け、薄く平らな部分を使って表面に垂直な線を引く
横から見たスコヤ。土台部分=写真右=に厚みがあるため木材に引っ掛けやすく、薄い部分も面になっているので、さしがねよりも安定した状態で線を引ける
【ワンポイント】
さしがねと同じように、スコヤも安定した場所で作業する。斜めの部分を使えば、側面に対して45度の角度で、表面に線が引ける=写真。
今回の内容について、動画でも紹介しています。
YouTube
https://youtu.be/VA5KHeyHy6s
島袋清成(しまぶくろ・きよなり)
INTERIAN代表、DIYコンシェルジュ。カルチャースクールなどで、初心者向けのDIY講座を担当する。2008年、沖展木工芸部門入選。沖縄アートフェスティバル宮島達男賞受賞。
050-1240-4059
<ようこそ♪DIYの世界へ 過去記事一覧>
編集/出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1684号・2018年4月13日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
- スタッフ
- 出嶋佳祐
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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。