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2024年4月12日更新

セルフチェックのすすめ|知っておきたい!補修・改修のキホン①

今ある家に住み続けるには定期的なメンテナンスが欠かせない。が、何から手をつけていいか分からない人も多いのでは? 外装を中心に建物全般の補修改修を手掛けるタイズリフォームの赤嶺雄一郎さんに、これだけは知っておきたい補修改修のポイントを解説してもらう。初回はセルフチェックのすすめ。


文・赤嶺雄一郎 ㈱タイズリフォーム代表取締役

 

セルフチェックのすすめ

建物のリフォームやメンテナンスを考えているお客さまから次のような具体的な相談を受けることがあります。

・不具合(漏水やコンクリートの剥落など)を早急に解消したい
・外壁の汚れやひび割れ、錆びた鉄筋など、見た目を良くしたい
・良い状態で維持管理するための予防保全の考え方を知りたい
・集合住宅に必要な工事内容を知りたい
・増改築したいので法令や構造上の問題がないか知りたい


一方で、「何から手を付けていいのか分からない」というお声も多いです。

工事を依頼する前に、まずはご自身でセルフチェックを行い、建物の現況を適切に把握しておくことで、業者との意思疎通がしやすくなり、調査・見積もり・施工・完成までスムーズに進めることができます。

 部位別チェックポイント 
下のイラストと表の数字を照らし合わせて見てね!


 

注意すべきは「音」

実際にセルフチェックを行う際、確認しておくべき重点箇所や、その部位がどれくらいの間隔で修繕が必要なのか(修繕周期)を知ることで、適正なチェックが可能になります=左表・下イラスト。今回は特に沖縄で相談の多い鉄筋コンクリート(RC)造の建物について取り挙げます(構造によって修繕周期やチェック内容は変わる)。

RC造の場合、見た目や指で触れて確認するのと同様に重要となるのが「音」です。特に静かになる夜間に「今まではなかったような水の流れる(したたる)音がする」「屋根裏からパラパラと音がする」など、目に見えない箇所での劣化が「音」として出ている場合があります。このような音は日中や1~2日では確認しづらいため、気付いた時にメモを取っておきましょう。天井点検口や床下点検口がある場合でも、このような場所の症状確認には専門知識が必要となりますので、危険を伴う場合は無理に自分で調査しようとせず、業者に確認してもらいましょう。
 

効率良く経済的に

過去に修繕履歴がある場合には、修繕後の経過状況確認や照合にもなります。修繕周期に合致しない不具合などの発生は、何かしらの要因があるかもしれません。 建物・設備は経年により必ず劣化しています。しかもその進行・状況は部位や部材によりさまざまです。後先を考えずに工事を行うと突発的な出費がかさみ、中長期的に見ても効率が悪く、不経済な工事になってしまう場合もあります。効率良く、経済的な修繕内容・時期を想定しておくためにも、ご自身の大切な建物の状況を知るためにも、「セルフチェック」を定期的に行いましょう。




【教えてくれた人】
あかみね・ゆういちろう/㈱タイズリフォーム代表。1級建築士、マンション維持修繕技術者、既存住宅状況調査技術者、宅地建物取引士

◆㈱タイズリフォーム
電話=098·975·7815

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1997号・2024年4月12日紙面から掲載

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