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2024年6月21日更新

もめない相続の実現には 親がしっかり準備を![相続計画始めよう!地主・家主の生前対策③]

家族がもめないための「幸せ相続計画」の普及・啓蒙をする「全国幸せ相続計画ネットワーク」。60を超える士業や企業が会員に名を連ねる。今回は、同ネットワークの共同代表・亀島淳一さんが「分け方」について説明します。子どもたちで話し合って決めさせたり、相続法定分で分けたりするのは、「もめる原因になることも。親が分け方を決めることが大切」と指摘します。

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もめない相続の実現には
親がしっかり準備を!

家族がもめないための「幸せ相続計画」の普及・啓蒙をする「全国幸せ相続計画ネットワーク」。60を超える士業や企業が会員に名を連ねる。今回は、同ネットワークの共同代表・亀島淳一さんが「分け方」について説明します。子どもたちで話し合って決めさせたり、相続法定分で分けたりするのは、「もめる原因になることも。親が分け方を決めることが大切」と指摘します。
 

あなたが亡くなった後、残された家族が相続でもめてしまうと寂しいお盆になるかもしれません。家族に仲良く、楽しくお盆を過ごしてもらいたいなら、相続の準備を進めたり、家族で話しあったりすることが大切です

 
他界後の光景に明暗

いつの日か、ご先祖様と一緒に天国からわが家に帰った時の光景を思い浮かべてみてください。例えばお盆。子や孫、親戚が集まって仲良くにぎやかに、幸せそうに過ごしているか。誰か1人だけが仏壇に手を合わせる、寂しそうな背中を目にするのか。どちらの光景だと安心できて、うれしいですか?

相続セミナーの冒頭でこのお話をすると、県内外関係なく、さまざまな表情を目にします。中にはとても複雑な表情をされる方もいますが、「まだ大丈夫! ここ(セミナー)まで来るという一歩を踏み出しただけでも、何もしないでその時を迎えるより幸せに近づいていますよ!」と私は心の中で叫んでいます。

さて、もし寂しい光景を目にするのだとすると、それは相続で家族がもめてバラバラになった結果かもしれません。どちらに進むかは親次第。相続の準備がポイントとなります。より良い未来のために、今すぐ準備を始めましょう。

残された家族が、「相続でもめないようにする」または「財産の状況によって、苦しい思いをしないようにする」、子や孫たちが「経済的、精神的な負担を背負わないようにする」のは、親の義務と言えるかもしれません。

特に、あらかじめ親が分け方を決めておくことはとても大切です。「分け方は子どもたちが話し合って決めれば良い」「法定相続分で分ければ良い」。それは大変な誤解です。「遺言書を書いてあるから大丈夫」にも大きな落とし穴が潜んでいます。先月の当連載でも説明したように、遺言書の内容によっては、もめてしまう事例も少なくありません。

「遺言書の内容でもめた」=「財産の分け方でもめた」ということです。特に、不動産は分け方が難しく、争いの種になりやすいので、アパートオーナーさん、地主さん、軍用地主さんは気をつけていただきたいです。


親子の義務・権利

一方、財産をもらう側、つまり子どもたちには、法律で定められた相続の権利があります。権利があるからには、義務もあるはずです。義務とは、親が「あなたたちの親で良かった」という気持ちで、安心や感謝とともに旅立てるような関係、環境をつくることです。

親の義務は「相続に向けていろいろなことを整えて、準備をすること」と書きましたが、もちろん権利もあります。義務を果たすことによって、子どもや孫たちと幸せな時間を過ごす権利です。

今年のお盆は大勢で集まれそうですか? 相続について考えてみる、誰かに相談してみる、家族で話し合ってみる、親子3代の安心と幸せに向けて、まずは一歩踏み出してみましょう。

 
【今回のポイント】
・生前対策は親の責任。幸せを享受する権利も
・受け取る側にも、権利と義務があること忘れずに
・家族で話し合ってまずは一歩踏み出して



全国幸せ相続計画ネットワーク


【執筆】
全国幸せ相続計画ネットワーク
共同代表・亀島淳一

士業(税理士、司法書士、弁護士)を中心に、全国の相続の専門家が集う組織。「相続で家族をもめさせない」「相続で優良財産を減らさない」「子や孫を将来お金で困らせない」という信念を持ち、「相続計画」という新しい考え方の普及・啓蒙活動を行っている。

相続相談窓口:電話=050・1809・0106
https://souzoku-planning.org/

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2007号・2024年06月21日掲載

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