巻頭特集・企画
2025年9月19日更新
[不動産の日2025]35人の女性、スキルを磨いて視野広げる 沖縄県宅地建物取引業協会の女性部会
(公社)沖縄県宅地建物取引業協会では会員35人が所属する女性部会も活動中だ。各種セミナーや事例発表などを定期的に行い今年11年目。比嘉美加子会長は「現場で生きる実践的なスキルが身につきます」と紹介する。

比嘉美加子会長に聞く

6月には事業報告会とあわせ、マーケティング手法を楽しく学ぶセミナーも開催。講師でハート住宅代表の長浜豊さん(前列右から2人目)を囲んで、参加者で記念撮影
女性部会では、毎月第3土曜日に定例会を開催。各種専門家を招いたセミナーや事業報告、実際に相談を受けた事例発表などを行っています。
その一つ、今年2月に開催したセミナーでは、「民事信託」をテーマに「不動産会社が知っておきたい相続対策」と題し、行政書士の小林郁子さんに解説していただきました。
例えば、事前に家族と信託契約を結ぶことで、不動産を所有するご本人が認知症などで意思表示できなくなっても成年後見人を立てることなく財産を管理・処分できること。遺言書では限界がある場合でも、民事信託を活用することで、複数世代にわたって仏壇や墓などの財産を承継できるよう事前対策できること、など。参加者からは「お客さまの実情に添った活用方法や事例が数多くあると知り、とても参考になった」と好評でした。
ほかにも、弱者が強者に市場で勝つ方法論として体系化された「ランチェスター戦略」から自社のマーケティング手法を考えたり、人材活用に「マヤ暦」を生かすといったユニークな取り組みも。会員からは「毎回、新たな気付きや発見が得られる」と喜ばれています。
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2月の「不動産会社が知っておきたい相続対策」セミナーで、講師の解説に熱心に聞き入る参加者ら。民事信託の仕組みや実情に沿った活用事例を学んだ
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しなやかに、したたかに
不動産業界における女性進出の促進と活性化を目指し2014年に発足した当会の活動も今年で11年目。倫理綱領を順守し、不動産業者としての資質向上を図るのはもちろんのこと、「清く正しく美しく、しなやかに、したたかに」をモットーに、9地区の業者会とも連携しながら、女性会員の活躍を後押ししていきます。

昨年11月にリゾネックス那覇で開催した名刺交換会・懇親会。宅建業協会の渡久地政彦会長はじめ、保証会社7社が参加しにぎやかに交流

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2072号・2025年9月19日紙面から掲載