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2024年10月25日更新

[お住まい拝見+]温古知新 風景と暮らしに|クロトン設計

2024年9月、10月に掲載した「お住まい拝見」の記事内で掲載しきれなかった設計の工夫や施主のこだわり、記者がおもしろいと感じたポイントなどを紹介する。

温古知新 風景と暮らしに

400年以上の時を刻む2段組みの石積み。「先祖が首里に奉公に出たときの褒美として造られたよう」とSさん。新築の琉球民家とともに新たな歴史を刻む


9月6日号「歴史と文化を紡ぐ家」Sさん宅
クロトン設計


祖母の家を建て替えたSさん宅は、景観との調和を図り、昔ながらの工法で新築した琉球民家。敷地正面と東側に残る石積みは、琉球王朝時代に造られたもの。士族の屋敷によく見られた2段組みの石積みだ。祖先の功績を今に伝える石積みの上には、祖母の家の屋根に鎮座していたシーサーを据え=下、歴史をつなぐ。
 

二番座と一番座に設けた大小二つの仏壇は、お供えなどのしやすさを考慮。奥行きは祖母の家と同じにし、棚高を下げて造作した。一番座の床の間も古式に習い、床から1尺ほど高さを上げた造りになっている。
 
手前の二番座、奥の一番座、両方に仏壇がある。下は収納で一番低い段の高さは床から90センチに抑えた

床の間。職人の手で丁寧な細工が施されている
 

撮影/矢嶋健吾 文/比嘉千賀子
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2025号・2024年10月25日紙面「今月の表紙から・2024年9・10月」より掲載

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