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第9回こども絵画コンクール

お住まい拝見

お住まい拝見

2023年5月5日更新

オープンに集い楽しむ|(有)武一建設[お住まい拝見]

[交流生むスペイン漆喰の家]
津波さん(33)夫妻が求めたのは「人が集まりやすくアメリカンなキッチンが似合う家」。曲線とスペイン漆喰(しっくい)が柔らかな雰囲気を醸す室内はオープンにつながり、大人数の集いも快適だ。

アーチの梁が柔らかな印象のリビングダイニング|(有)武一建設[お住まい拝見]
アーチの梁(はり)が柔らかな印象のリビングダイニング。奥にある和室は洋風の雰囲気になじむような仏壇を造作。床の間のサーモンピンクのスペイン漆喰が華やぎを添える
 

くつろぎ満喫

津波さん宅
 RC造/自由設計/家族6人 

ショールームで見たアメリカンスタイルのキッチンに一目ぼれ。「キッチンありきでの家づくり。キッチンに合った家を建ててくれる会社に出合えてよかった」と夫人(32)。

曲線を描く外壁が、柔らかさと遊び心を感じさせる洋風の2階建て住宅。1階は人が集うことを中心に考え、LDKと和室のみ。「実家が、ふすまを外せば部屋がつながる家だったので、わが家もオープンな空間にしたかった」と津波さん。木工房に作ってもらった重厚感のあるダイニングテーブルや、キッチンカウンターが、大人たちの集いの場として活躍する。キッチンは玄関ホールから直接、出入りできる造りで、夫人のワークスペースも設けた。

2階は個室と水回り。「1階にお客さまが長居しても、2階で家事もでき、くつろげるのですごく助かります」。中心に設けられているのは家族収納。「通り抜けながら物が出し入れできるから、子どもたちも自然に、自分で片付けをするようになりました」

リビングに隣接するテラスと屋上も、家族の癒やしの場。「屋上は星がきれいに見えるので、ボーっとしたり、本を読んだりしています」

掃き出し窓から柔らかな光が届くリビングダイニング|(有)武一建設[お住まい拝見]
掃き出し窓から柔らかな光が届くリビングダイニング。木工房で作ってもらったダイニングセットなど、お気に入りの家具が楽しい集いを演出
 

リビングと和室に隣接するタイル張りのテラス|(有)武一建設[お住まい拝見]

リビングと和室に隣接するタイル張りのテラス。バーベキューを楽しんだり、DIYスペースとしても活躍する。曲線を描くひさしも印象的だ
 

シンプルなモールディングが施された扉が特徴の2列型のキッチン|(有)武一建設[お住まい拝見]

シンプルなモールディングが施された扉が特徴の2列型のキッチン。白で統一して、さわやかな印象。右奥は夫人のワークスペースになっている



親子でDIY

敷地は読谷村内の昔ながらの住宅地。実家敷地内の畑部分を譲り受けて、新築した。同僚の家を訪ねた時「アーチやスペイン漆喰(しっくい)を使った優しい雰囲気がすごく気に入って」、その家を手掛けた建築会社に設計を依頼した。

子ども室のドアの色は子どもたちで決め、ステンドグラスやアンティークの扉なども取り入れた。「理想の空間ができました」と喜ぶ。

DIYが趣味という津波さん。4人の子どもたちと一緒に、必要になった棚や机などを一つずつ手作りしている。「自分たちで家を充実させる楽しみがある」と笑顔で話した。
 

玄関。上がりかまちを曲線にすることでホールに広がりが生まれた|(有)武一建設[お住まい拝見]

玄関。上がりかまちを曲線にすることでホールに広がりが生まれた。左手のアーチ型の開口の奥はキッチン。スイングドアで圧迫感をなくしつつ空間を仕切り、来客からの視線も遮った
 

外観。2階のベランダや玄関ポーチにアーチ型を取り入れることで、柔らかさと遊び心のある見た目に|(有)武一建設[お住まい拝見]

外観。2階のベランダや玄関ポーチにアーチ型を取り入れることで、柔らかさと遊び心のある見た目に



ここがポイント
上下階で公私分離
家族収納で交流も


人が集まる機会が多いライフスタイル、そして使いたいキッチンが決まっていたことを踏まえ、建築士の末松渚さんは、「1階は、キッチンを軸に、オープンで人が出入りしやすい空間に。個室と水回りを2階にまとめることで、来客が長居しても、家族が気兼ねなく過ごせる間取り」を提案した。

まず1階は、買い物の運び入れなどを考慮し、前面道路に面した玄関脇にキッチンを配置。その北側にリビングダイニング、仏壇のある和室とつなげた。リビングの配置は、敷地東側にある実家との行き来のしやすさを考慮。リビングと和室に面してテラスを設け、掃き出し窓から室内に出入りできるようにした。

「玄関以外からも和室へ出入りできると、行事で親族が集まる際に便利です」

特徴的なのは、2階の間取り。家族6人分の衣類や雑貨などを収める、大容量のウオークスルー収納を中心に据え、収納を囲むように寝室、水回り、子ども室を配置。部屋の行き来をしながら洗濯物などが片付けられ、家族の交流も促す仕掛けになっている。

「扉がないから換気が良く、コストダウンにも。物も出し入れしやすい。子どもたちが成長した時、身一つで部屋の入れ替えができるのも利点」。通路には天窓を設け明るさを確保。東側のインナー物干し場は、洗濯機と乾燥機を横並びに置いて利便性を高めた。

2階中央部に設けた家族収納。左奥に見えるのは寝室|(有)武一建設[お住まい拝見]
2階中央部に設けた家族収納。左奥に見えるのは寝室。扉を設けず、通り抜けられる造りなので、移動しながらの片付けもしやすい
 

2階のインナー物干し|(有)武一建設[お住まい拝見]

2階のインナー物干し。家族収納と浴室の間にあり、洗濯機と乾燥機を横並びにして家事効率を高めた
 

2階の洗面室。6人で使うため、洗面台も空間も広々|(有)武一建設[お住まい拝見]

2階の洗面室。6人で使うため、洗面台も空間も広々。奥はトイレ



[DATA]
家族構成:夫婦、子ども4人
敷地面積:197.67平方メートル(59.9坪)
1階床面積:81.23平方メートル(24.6坪)
2階床面積:78.85平方メートル(23.9坪)
3階床面積:8.18平方メートル(2.5坪)
建ぺい率:46.68%(許容60%)
容積率:85.13%(許容200%)
用途地域:指定なし
躯体構造:壁式鉄筋コンクリート造
設計:(有)武一建設 末松渚
施工:(有)武一建設

問い合わせ
(有)武一建設
電話=098・965・3001
http://takeichikensetsu.com/


撮影/泉公・ララフィルム 文・比嘉千賀子(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1948号・2023年5月5日紙面から掲載

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週刊タイムス住宅新聞編集部

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