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2021年11月26日更新

[沖縄・お住まい拝見]シンプルでモダンに|(株)クレールアーキラボ

[見渡せる安心感とデザイン性]
建物が好きで、モダンな住まいを求めていた太田さん(41)。希望した「平屋」「コンクリート打ち放し」で、家族の様子が見渡せ、緑を感じられる家をかなえた

中庭に面した1階のLDK。リビングに接して格子ガラスで仕切られたスタディールームがある。「陰影が好きなので、季節によって陽光の入り方が違うのが楽しい」と夫人

家中どこもいい

太田さん宅
 RC造/自由設計/家族4人 

緑に囲まれた広い敷地。砂利敷きの乾いた大地に建つ、コンクリート打ち放しの平屋はシンプルで、モダンなたたずまい。太田さんは、「将来は、庭をドライロックガーデンにしたい」と計画する。

段差のないフラットな玄関を抜けて奥へ進むと、中庭に面した開放的なLDKが広がる。ブルー、グリーン、ブラウンのインテリアで統一されたLDKは、店舗のよう。「生活感がなく、どこを見ても『いい!』という家にしたかった。家族の様子に目が届くから、家事も子育ても楽。玄関とリビングの窓を開け放つと、風が抜けて気持ちがいい」と、夫人はほほ笑む。

リビングで目を引くのが、ガラスで仕切られたスタディールーム。自営業で、家で仕事をすることもあるため、「海外の雑誌で見たイメージを伝えて、作ってもらった。個室感がありながらリビングともつながり、大正解でした。6歳の息子は、ここでお絵描きを楽しんでいます」

中庭にも大型のソファを置き、セカンドリビングとして活用。読書をしたり、バーベキューを楽しんだり、空と緑と風を感じながら過ごす。


キッチンからリビングダイニングを見渡す。カウンターキッチンは、左官仕上げのオーダーメード。「料理をサッと出して、片付けもすぐにできます」と太田さん。正面の引き戸から、水回りへと動線がつながる
 

段差のないフラットな玄関。壁面を利用した大容量の収納を配置。手前右手の扉は、倉庫への出入り口。正面の地窓から視線が抜け、広がりを感じる

仕事場にもなるスタディールーム。カウンターデスクを造り付け、収納もたっぷり。LDKから中庭まで見渡せる


一緒に成長楽しむ

夫人の父が所有していた恩納村の畑地を生かして、家づくりをスタート。コンクリート打ち放し、平屋が外せない条件だった。ネットで建築士を探し、物件を見学。「好きな建築家が同じで、陽光を取り入れてくれる設計」を気に入った建築士に依頼した。「一番、親身に寄り添ってくれました」

これからの楽しみは、庭づくり。「中庭で、サボテンなどを小さな鉢植えから育てています。家を建ててから次男も生まれ、子どもたちの成長と一緒に、植物の成長も楽しみたいと思いました」と、太田さん。将来へ思いをはせる。


大型のソファを置き、ゆったりくつろげる中庭。「朝は夫が赤ちゃんを抱いて座っています」。東面だけ花ブロック積みにし、緑の間をすり抜けた風を取り込む


シンプルな外観。仕切り壁をデザインとして取り込み、写真左手にある道路からの視線を遮る


寝室。収納でベッドスペースとウオークインクローゼットを仕切り、ぐるりと回れるようになっている

浴室、洗面脱衣室。浴室と洗面台上部に天窓を設け、自然光を取り込む。写真左手の扉からはキッチンへ、正面の扉からは廊下へ抜けられる


ここがポイント
LDK軸に一体感
西側に海が見える、ロケーションの良い敷地。近接する隣家もなく、周囲を緑に囲まれた自然豊かな環境を生かし、太田さん夫妻は、住宅を内包した複合施設を建てる構想も持っていた。しかし、景観条例なども踏まえて検討を重ねる中で、まずは住宅のみの建築を優先することに。その経緯を踏まえ、建築士の畠山武史さんは「将来、店舗や施設を建てることを念頭に、住宅の配置を検討。南北に長い敷地の手前側に住宅を据え、奥の南側スペースを残す計画にしました」と、説明する。

室内は、南側にLDKを配置し、その奥にプライベート空間がまとまっている。開口部は、視線の抜けや将来の店舗計画などを考慮して、大きさや位置を検討。LDK南側に壁で囲まれた広い中庭を設けることで、外部からの視線を遮り、幅5・2メートルの大開口を実現。明るく、開放的なLDKになった。

LDKと一体的に使える中庭は、東側の壁に花ブロックを用いることで、緑の借景と風を取り込みながら、時間と共に移り変わる陽光の陰影も楽しめるようにした。

建物の中央、リビングに面する位置には、夫妻が希望したスタディールームを配置。「格子状にデザインしたガラスで仕切ることで、モダンな雰囲気になじみ、LDKと一体感を感じられる造りにしました」。個室でありながら、LDKから見通せることで、家族の様子を感じながら集中できる環境になっている。

キッチンは、モールテックスという左官塗材で仕上げたオーダーメード。使い勝手に合わせて自由に設計でき、コストダウンにもつながった。「モールテックスは耐水性、耐久性に優れ、色も多彩。職人が手作業で仕上げるので、微妙な色むらが味のある雰囲気に仕上がります」。キッチンの真横に水回りをまとめ、横移動で回遊できる造りにすることで、家事がしやすい環境を整えた。


[DATA]
家 族 構 成:夫婦、子ども2人
敷 地 面 積:499.99平方メートル(151.25坪)
1階床面積:99.82平方メートル(30.19坪)
建 ぺ い 率:25.25%(制限なし)
容積率:19.96%(許容200%)
用 途 地 域:指定なし
躯 体 構 造:壁式鉄筋コンクリート造
設計・構造:(株)クレールアーキラボ
      畠山武史
構造:(有)建築設計 庵
施工:(株)沖秀建設
電気:重信電気工事(株)
水道:(有)新垣設備

問い合わせ
 (株)クレールアーキラボ
電話 098・955・1823
  https://clairarchilab.com/


撮影/比嘉秀明 取材/比嘉千賀子(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1873号・2021年11月26日紙面から掲載

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比嘉千賀子

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編集者
住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

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