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2019年6月21日更新

ウォークスルーで家事ラクに|ママが笑顔になる家づくり[3]

文・宮城江利奈 (株)渡久山設計

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最小限の家事でキレイが続く家

家事、育児、仕事…
「完璧にはできない」自覚が大事
私は家事があまり得意ではありません。息子が1歳になる前に仕事に復帰しましたが、汚れては片付けを繰り返す毎日。子育てに疲れ、夕食の献立が浮かばないほどゆとりがなく、イライラして家庭の雰囲気が悪くなることもしばしば。「やらなければいけない」というストレスから、どう生きればいいのか迷っていました。

私を救ったのは先輩女性からの一言。「仕事と育児、100%頑張っていたら200%なんて無理。細く長~く、仕事は現状維持できれば立派だよ」と。「家事、育児、仕事…」。女性は母親になると役割が多くなります。何もかも完璧にはできない、と自覚することが大事だと気づきました。そこで、家族も協力しやすく、「最小限の家事で、きれいが続く家」となる工夫をしてみました。そんなわが家の暮らしの一部をご紹介します。


通り抜けられるクローゼットや収納
リビングに不要な物を持ち込まない
子どもが小さいうちは、一緒に寝室で寝ることが多いと思います。夫が遅くに帰った時、寝ている子どもを起こし夫婦げんか、というのは子育てのアルアルですよね。その場合、寝室に入らずとも利用できる共有の収納があると不便を解決できます。例えば、通り抜けながら使える“ウォークスルークローゼット”や廊下に収納棚を設ける例がありますね。わが家の場合、帰ってくるとまず、クローゼットへ。カバンや上着を置き、手洗い、着替えを済ませ、リビングに入ります。リビングに不要なものを持ち込まず、汚れない仕組みをつくっています。また、家族の洋服収納を一カ所にまとめると、行ったり来たりする負担が減り便利です。


洗面台下段に子どもの洋服を収納
自分でできるシステムで負担減
洗面台の下段に子どもの洋服を収納したことはしつけの負担軽減にも。子どもが自ら服を選び着替えることがスムーズになりました。自分でやってもらえるシステムをつくると、ママは楽になりますね。脱衣室は家事室として使うことも多くなっています。幅広のカウンターやピンチハンガーがあると、服を畳むのに便利です。床にかがんで立ち上がる体勢を減らせるのは助かります。

今も試行錯誤の連続で、収納の在り方も子どもの成長に合わせて変えたりしています。そうした日々の変化に合わせて、楽しんで工夫していく暮らしは、仕事や生き方すべてにつながっています。毎日続く家事は、ほんの少しの不便を解消することで楽になり、ゆとりが生まれるかもしれません。まずは自分が幸せでゆとりを持てるように。そんな家づくりを考えられるといいですよね。



執筆者

みやぎ・えりな
1981年西原町出身。1級建築士。東京・県内設計事務所を経て2010年、(株)渡久山設計へ入社。気持ちをリフレッシュする方法は一人の時間をつくること。旅、読書が好き。
(株)渡久山設計  098-876-1101

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1746号・2019年6月21日紙面から掲載

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