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2017年8月11日更新

住空間プロデューサーの上原牧子さんが暮らしを楽しむインテリア「アートで暮らしに彩りを」

[文]上原牧子さん(住空間プロデューサー)Vol.5

お気に入りの絵や写真を飾る

壁や家具との調和で印象的に

日常の中でお気に入りのアートと暮らす生活は、人生をより豊かにしてくれます。ひと口にアートと言っても定義は人それぞれ。楽しみ方は千差万別ですが、今回はアートと暮らす楽しさや飾るポイントをお伝えします。


日本では住宅にアートを飾る習慣がまだまだ少ないですが、海外へ行くとそれぞれの空間に思い思いのアートを飾って、暮らしを楽しんでいる様子が多く見られます。
「アートって?」「アートって難しい」…そんな声が聞こえてきそうですが、実は私も以前はそう思っていた一人です。
インテリアの仕事をしていく中で、アートを飾ってはじめて、インテリアが完成すると言っても過言ではないほどにその役割が大きいことに気付き、アートの魅力や可能性に触れたことで、アートライフスタイリストという資格も取得しました。

状況や気持ちで見え方に変化

わが家でも家のあちらこちらにアートを飾って楽しんでいますが、同じものでも朝日を浴びた時に見るのと夜のライトアップした中で見るのとでは、印象が変わります。自分自身の気分によって、いつもと違って見えることがあったり、見る人によって受け取るメッセージや印象が変わったり、それこそがアートの醍醐味ではないかと思うのです。
私のオフィスのデスク前に飾ってある、猫の絵=下写真=は、毎日違った表情で私を迎えてくれます。というよりも、私の毎日の気持ちのちょっとした変化が猫の目の表情を鋭くしたり、優しく見せたりする、アートの持つ力は不思議なものです。



オフィスに飾っている猫の絵
 

ストーリー性色使いで遊ぶ

アートを飾るコツとしては、ストーリー性を持たせたり、アートの中のカラーで遊んでみたりするとより楽しくなります。
例えば、先ほど紹介した猫の絵の場合、絵の前に小鳥のオブジェを飾ることで猫が小鳥を狙ってるという演出をしています。一方、子ども部屋に飾ってあるカラフルな絵は、窓のロールスクリーンやインテリア小物のカラーに色合いを反映させることでアートがグッとインテリアに溶け込んでいます=下写真。
アートを暮らしに取り入れる一歩として、まずは身近にできることから始めてみましょう。子どもの描いた絵やポストカードも、すてきなフレームに入れて飾れば立派なアートになります。
気軽に楽しみながら、ステップアップしたいときは、アートライフスタイリストやインテリアコーディネーターなど、プロに頼むのも手。年に何度か国内外で行われるアートバザールやアートフェアに足を運んで、多種多様な作品の中からお気に入りのアートを探したりすることもできます。会場では運がよければ直にアーティストに会い、話せる機会もあります。
また、好きなアーティストの作品をコレクションすることも楽しいものです。アーティストの手掛けた作品は、作家の思いやストーリーを知ることでより身近に感じられ、唯一無二の特別な作品となります。
楽しみ方は千差万別。自分らしいアートのある暮らしをぜひ楽しんでみてください。



自宅の子ども部屋。中央に飾ったアートと窓のロールスクリーンのカラーで、カラフルで楽しい空間に


ブルーのアートが落ち着いたダイニング空間を演出(海外視察にて)


海外視察で訪れた家のリビング。インテリアのテイストに合ったカラフルなアートで、空間を楽しく

アートを飾るときのポイント
Point1 壁とのバランス
2点の写真は、いずれも海外視察時のもの。大きな壁には、大きな作品を1点飾ったり=上写真、小さな作品を複数バランスよく配置する=下=のがポイントです。

アートの中のカラーをクッションや小物に使うと、インテリアにまとまりが出ます

家族の思い出の写真をあえてモノクロにして、複数をバランスよく飾るだけで、オシャレなアートに変身します

Point2 飾る道具

軽いアートを掛ける場合、壁が石膏ボード下地ならボード用フックを使用。逆に、重量のあるアートを掛ける場合は、天井にピクチャーレールを取り付けて、長さ調整できるワイヤーを使うのがおすすめです。

 

世界の多種多様なアートに触れる



「香港アートバーゼル」
ことし3月に開催された「香港アートバーゼル」。世界34カ国から、242のギャラリーが参加し、5日間で世界各国から8万人が来場した


 



上原牧子さん(うえはら・まきこ)
(有)ムーブプランニング専務取締役。住空間プロデューサー。インテリアコーディネーター、二級建築士、アートライフスタイリスト、ライティングコーディネーターの資格を持ち、トータルで空間をプロデュースする。

上原牧子 オフィシャルWEBサイト
http://move-makiko.com
ムーブプランニング
098-860-3202
http://move‐planning.com


暮らしを楽しむインテリア
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1649号・2017年8月11日紙面から掲載

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比嘉千賀子

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編集者
住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

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