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2017年4月14日更新

防災イベントで地域つなぐ|気になるコト調べます!⑱

熊本県や大分県を襲った熊本地震から、4月14日で1年になる。地域防災に関心が高まる中、NPO法人地域サポートわかさでは、防災体験とおもちゃの交換会を掛け合わせた子ども向けイベント「リッカ! ヤールーキャラバン!」を昨年スタートさせ、活動を広げている。那覇市若狭公民館の館長も務める、宮城潤事務局長は「いろいろな人を巻き込みながら、地域でイベントをつくり上げていく課程が重要」と話す。

防災イベントで地域つなぐ

防災の知恵学ぶ「リッカ! ヤールーキャラバン!」
子どもから大人まで、「共助」考えるきっかけに
 

地域運営がカギ

ヤールーキャラバンは、毛布を担架として使う方法や紙食器の作り方、家具の転倒防止ワークショップ、新聞紙やビニール袋で骨折の応急手当てをする方法など、子どもたちが楽しみながら防災について学ぶイベント。体験後にもらえるスタンプを集めると、おもちゃと交換できるため、子どもたちも積極的に取り組む。阪神・淡路大震災の被災者らが防災の知識や知恵を次世代に伝えようと、2005年に始めた「イザ! カエルキャラバン!」が基になっている。

同NPOは運営のノウハウを伝えたり、資機材の貸し出しなどで支援するが、主体となって運営するのはあくまでも地域住民。宮城事務局長は「住民同士で助け合う『共助』の第一歩は互いを知り、顔の見える関係を築くこと。そのため地域で作り上げることが重要で、ヤールーキャラバンでは、子どもを呼び込むため、多くの大人が関わってつながりを持てる」と話す。

実際、若狭公民館でそれまで開いていた防災講座への参加者の顔ぶれは自治会長や民生委員など毎回同じだったが、昨年10月のヤールーキャラバンではPTAや児童館、子どもの育成やまちづくりに取り組む市民団体、観光関係者なども運営スタッフとして参加。一つの組織で講座を開くより、さまざまな人が集まったという。

楽しみながらしっかり学ぶ

一方で、「楽しいだけのイベントにしてはいけない」と強調。防災の知恵や知識を伝えることが目的なので、楽しみながらも学べる内容になっている。例えば、自動車に載っているジャッキを使って、障害物の下敷きになった人形を助け出す「ジャッキアップゲーム」では、阪神・淡路大震災で生き埋めになった人のうち、約8割が家族や近隣住民によって救助されたことを説明。ジャッキの使い方を知る目的や共助の大切さが分かるようになっている。

運営スタッフも事前に研修。体験が役立つ場面や実際の被災状況などをしっかり学び、各体験前に子どもたちに伝える。大人から子どもまで目的や防災意識を共有することで、地域の防災力を高めることにつながっていく。

「今後は台風や津波に備えるプログラムなども作りたい」と宮城事務局長。各地に活動を広げ、工夫や取り組みを共有しながら、意識や質を高め合うネットワークを作る構想もある。

開催する際は、開催予定日の2カ月前までには申し込みが必要で、研修の人件費や資機材のメンテナンス費などがかかる。問い合わせは同NPO(電話=098-917-3446)


 

子ども向け防災イベント「リッカ! ヤールーキャラバン」


地震や台風、助けを求める動きなどを取り入れた「防災体操」。体操用の音楽も地域住民で作った


毛布を担架にして、人形を運ぶタイムを競うプログラム。毛布の端を巻くと安定しやすいことなども伝える。何度も取り組む子どももいた(NPO法人地域サポートわかさ提供)
 

大人が学ぶ事前研修


新聞紙を使って骨折の応急手当の方法を学ぶ様子。イベントを運営する大人がしっかり学び、子どもたちに伝える


バケツリレーは水入りバケツを運ぶ列と、空のバケツを運ぶ列に分かれる。片側に負担が偏らないよう途中で役割を交代する

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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1632号・2017年4月14日紙面から掲載

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出嶋佳祐

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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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