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2025年4月25日更新

沖縄で自分らしく生きる|かないゆうさん(俳優、美容師)|家々人々[155]

4月26日(土)と27日(日)、壺屋演劇場かさねで上演される「キネマの天地」に出演する俳優のかないゆうさん(44)。沖縄に移住して13年。美容師としての腕を磨きながら、舞台に立つ夢を40代でかなえ、輝く。

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沖縄で自分らしく生きる

かない・ゆう/1980年、愛知県生まれ。両親は神奈川県出身。父親の転勤に伴い、石川県、兵庫県、神奈川県と移り住む。美容短大を卒業後、美容師に。13年前、沖縄移住。「la fith hair pepo」で美容師として勤めながら、芸能事務所「01ENTERTAMENT」に所属。俳優として舞台に立つ幼少期からの夢をかなえた。


■幼少期の暮らしの思い出は
父の仕事の関係で、愛知、石川、兵庫、神奈川と転居し、小中学校は何度も転校。そのたびに教室で自己紹介した経験が、人前や初対面の人への抵抗をなくしたと思います。

特に兵庫で過ごした小学生時代、母が宝塚歌劇団に夢中で、私も毎週のように劇場へ通いました。天海祐希さんらが活躍していた全盛期で、立ち居振る舞いや演出に魅せられ、自宅の階段で「下を見ずに階段を下りる練習」をするほど(笑)。多感な時期に夢中になった舞台の世界は、今の自分の原点かもしれません。

■なぜ美容師に?
大学受験で浪人中、迷いを友人に相談したら「美容師に向いてるかも」と言われたのがきっかけです。東京の学校は片道2時間半かかりましたが気合で通い、美容師、介護福祉士、着付け師、裏千家のお茶・お花の資格など、取れるものは全部取りました。中でも寝たきりや車いすの方への着付けを仲間と一緒に考案したことが思い出深いです。

俳優を目指したのは40代になってから。友人の娘さんの舞台を見に行き、その終演後に「一緒にやりませんか?」というチラシを受け取ったとき、宝塚に憧れたあのころの気持ちがよみがえったんです。「今ならやれるかも」とオーディションを受けたら合格。それが俳優としての第一歩でした。

■実際にやってみて感想は
めちゃくちゃ面白いです。昨年は舞台に出演しながら10人分のヘアメークも担当。リハーサルとメークと演技を並行してこなすのは大変でしたが、「やりきった感」は格別でした。

また、美容師として日々多くの人と会話していることが芝居にも生きていると感じます。高校生や大学生の共演者とセリフ合わせをしながら、世代を超えて一つの作品をつくる時間は、本当に刺激的で楽しい。美容師も俳優も、どちらも「人と向き合う」仕事で共通点が多いですね。

■今後の目標は
まずは公演をやりきること。井上ひさしさんの名作で、台本の一言一句を正確に演じる必要があり、かなりのプレッシャーですが、それ以上に楽しみです。

これからも、目の前のことに一つずつ全力で取り組んでいきたいです。もともと教師志望だったこともあって、人に何かを伝えることが好き。芝居を通して、人生や社会について表現できるのは、今の自分にとって何よりの喜びです。


現在の住まい
現在は北谷町にある1LDKのアパートに暮らしている。「今の家は、これまでで一番のお気に入り。海も近く、観光客が憧れる場所に暮らしているという贅沢さ。今が最高と思える家です」と笑顔で話す。


夢の舞台に出演

不朽の名作と名高い井上ひさしさん脚本の「キネマの天地」沖縄上演に出演します。皆さんのご来場をお待ちしています!
 
◇    ◇    ◇

 ホッ と空間
好きを楽しむリビング

「今、住んでいる場所や環境が大好き」と言うかないさん。「映画やドラマを見たり、芝居のセリフを覚えたり、趣味の絵を描いたり、リビングで一日中好きなことをして過ごすことがある」と話す。
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行 週刊タイムス住宅新聞
第2051号・2025年4月25日紙面から掲載

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