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2021年9月3日更新

【自分でつくる庭】多様なチョウ舞う グランプリの夏庭

このコーナーでは、施主自ら楽しみながら作った庭を紹介する。

植原茂さん宅の庭(今帰仁村)

手作りのデッキと鉢台

中庭。大きな植原さん宅の庭。鉢に植えられたポーチュラカの黄色がアクセントになっている

フォトコンで頂点に

今帰仁村の植原茂さん(67)は今年の春、スーパーアリッサムの白い花で雪を表現。「白雪の沖縄」と銘打ったその庭は、「2021 DIYライフフォトコンテスト」(主催・沖縄タイムス社、共催・タイムス住宅新聞社、協賛・メイクマン)のガーデニング部門でグランプリに輝いた。

そんな植原さん宅の夏の庭では、ポーチュラカが主役。自作スタンドに載った鉢を覆うように、黄色い花が咲き誇る。周りではハイビスカスをはじめ、ツツジ、ランタナ、モモ、コンテストの賞金で買ったサルスベリなど、さまざまな樹木が自由に枝葉を伸ばす。

植原さんと夫人が作ったウッドデッキから庭全体を見渡していると、チョウもやってきて花木の上をひらりひらりと舞い飛ぶ。「特にヒギリの花にはいろいろなチョウが来るんです」。実際、取材中も、カラスアゲハ、シロオビアゲハ、ツマベニチョウ、ウスキシロチョウなどが来訪。黒、白、オレンジなど、繊細な翅の色が、緑いっぱいの夏の庭に彩りを添えていた。


ポーチュラカ。植原さん宅の庭では、「キャンディーブーケ」という種類の黄色がよく育つという


風鈴のように花が垂れるフウリンブッソウゲ。他にも八重、フラミンゴ、斑入りなど、さまざまな種類のハイビスカスが植えられている


DIYライフフォトコンテストでグランプリを受賞した「白雪の沖縄」。赤やピンクの花が映えるよう、スーパーアリッサムの白い花が中心(植原さん提供)



移住しイチから庭づくり

夫婦で手作りしたウッドデッキ。「水平を取るのが難しかった」と植原さん。庭を眺めながら、お茶を飲んだり、食事することもあるという

植栽でチョウを呼ぶ  

小さい頃から自然が好きだった植原さん。30代の時、家族で訪れた沖縄の自然に魅了された。それから毎年、キャンプや山の散策などをしながら沖縄でのんびり過ごすのが恒例行事に。そして定年後、乙羽岳が見える家を購入し、妻や母とともに移住した。

家には広さ約100坪の庭もあったがほとんど何も植えられていなかった。そこで、イチから庭づくりを開始。花咲く野山のような「山野草のナチュラルガーデン」と、チョウがたくさん訪れる「バタフライガーデン」を目指した。

例えばオオゴマダラが来るようホウライカガミを植えたり、ツマベニチョウのためのギョボク、カバマダラのためのトウワタなど、幼虫の食草を植栽していった。

手入れの負担は工夫で軽減。自作の鉢スタンドで芝刈りしやすくしたり、タイマー付きの自動散水機を自分で取り付けたりもした。

一方で「処分するのがかわいそうで」と剪定後の草木を挿し木や挿し芽する植原さん。次第に植物の数が増え、自分でもどこに何を植えたか分からないほどだという。「手入れは大変だけど、珍しい花を見つけるとうれしくて妻に教えに行くんです」と楽しんでいるようだ。

「これからも試行錯誤して、『自然の顔を残した、チョウが舞う花園』みたいな庭にできたら」とやる気がみなぎっている。


ウッドデッキからは庭全体が見渡せる。デッキ内では観葉植物やウツボカズラなどが育てられている


はうように育つ「ほふく性」のトレニアで、プランターの目隠しをしている


ヒギリの花で休むカラスアゲハ


アンゲロニアの鉢から伸びる自動散水機。庭内の7カ所に設けられている


夏に弱い植物が夏越しするための場所。春に咲いたスーパーアリッサムもここで次の春を待つ


「市販のスタンドはサビていくから」と自作した鉢スタンド。「一本足なので芝刈り機を使いやすいし、カタツムリも上ってきにくい」


鉢スタンドは、木材をつなげた台に鉄パイプを固定して作成。鉢が落ちないよう台の周りにビスを打った



毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1861号・2021年9月3日紙面から掲載

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スタッフ
出嶋佳祐

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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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