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2019年6月28日更新

とにかく着心地を1番に|今日から始める!ライフオーガナイズ[3]

文・大湾かよこ(ライフオーガナイザーⓇ)

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高齢者、服の整理のコツ

物が多い人には共通点がある
女性で圧倒的に多いのは「服」

お片づけの相談を受ける際のヒアリングでは「物が多過ぎて部屋を埋め尽くしている」とおっしゃる方がいます。実際に訪問してみると、状況は千差万別。その中から今回は、高齢の方のお片づけについてお話しします。

実は、物が多い状況はどの年代にも共通する次のような五つのカテゴリーがあります。

①衣類(仕事用も含めた服・靴・かばん)
②紙類(書類、本や雑誌)
③台所用品(使わない調理器具や食器、食材)
④贈答品(引き出物、プレゼントされた物)
⑤飾り物

中でも、女性で圧倒的に多いのが服。若い年代なら、収められる状況なら次の流行までにとっておくという選択もあります。ですが、高齢の方では体の変化が原因でその選択は無駄になることがありますね。実のところ服のサイズが変わらなくても、着てみてしっくりしない経験ってありますよね。加齢とともに猫背になる方もいますし、関節の動きが狭まったり、肌が乾燥しがちで生地の当たりが気になったりすることもあります。

そんな場合、なんとなく着なくなった…という結果に陥ります。まだ着られるからとっておこうと、何年もタンスの肥やしになっていませんか? そこで、高齢の方には着心地を最優先にすることをお勧めします。


筆者の母が「体にフィットし過ぎて着心地が悪い」と、黒のキャミソールを手放す様子


あげる、残す、ゴミに出す、資源回収に出す
仕分けしやすい言葉を使う

お片づけは、まず服を全て出して仕分けします。その際は仕分けしやすい言葉でどんどん分けていきましょう。

高齢のAさんは、図のように四つの言葉で仕分けました=上図。最も多かったのは「(着心地が良いので)残す」と「あげる」。「ゴミに出す」はほつれやシミのあるもの、「資源回収に出す」は、ほつれやシミは無いにしても、デザインが好きでないとかサイズが合わなくなっている服でした。このように仕分けて、着心地良い服だけで快適に生活してみませんか。


Aさんの仕分けで使った四つの言葉


今日すぐできるコト
迷う服は早速着てみて確認

残すか迷う服は、早速着てみて半日~1日過ごしてみましょう。着心地や気分を味わってみると、判断できるかもしれません。



■ライフオーガナイズとは…
ものの要・不要の区別ができるスキル、思考や時間・情報の整理術、再現性のある具体的な片づけ・収納の技術を総合的にまとめた、人生を最適化するための考え方。ライフオーガナイザーⓇは、一般的な整理収納の手法をあてはめるのではなく、クライアントの価値観に寄り添い、暮らしに合った片づけの仕組みづくりをサポートする。(一社)日本ライフオーガナイザー協会「ライフオーガナイズの教科書」より


執筆者:大湾かよこ(おおわん・かよこ)
片づけで快適な暮らしを提案。講座の開催や顧客宅で一緒に片づけ作業を行う。発達障がいやため込み症、高齢などが原因で片づけられない方を支援するCDスペシャリスト/ADHDスペシャリスト。日本ライフオーガナイザー協会所属。090-3797-2051

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1747号・2019年6月28日紙面から掲載

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