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2019年7月26日更新

本人ができている事を強化|今日から始める!ライフオーガナイズ[4]

文・大湾かよこ(ライフオーガナイザーⓇ)

「慢性的に」片づけられない状態の人がいるのです

理解できない、だらしないと考えず
特性知ると人間関係が柔和に

皆さんは、物で埋め尽くされた部屋や家をTVなどで見て、どう思いますか。理解できないという反応になり、だらしない性格だとか、しつけがされてないとか考えがちですよね。今回は、この「慢性的に」片づけられない状態の人がいることを知っていただく内容です。

身内や近所にいるかもしれない、このような人の状態を知ると、不要なイラ立ちや攻撃的な言動を与えなくなることで人間関係が柔和になり、現状を変えるきっかけになることもあります。「慢性的に」片づけられない状態の特徴は上の三つの特徴が全てあてはまり、その要因もさまざまです。

家族や専門家の手、タイマー、アプリなど
その人に合う支援を見つけて

では、なにをするかですよね。眼鏡をかけるとよく見えるようになるのと同じで、何かしらの支援の利用を続けながら片づけや生活をしていくのです。それは、家族や周りの人だったり専門的な職業の人だったりします。また、集中力を維持できるツールだったり、時間配分をしてくれるアプリやタイマーなどで片づけ作業がはかどる人もいます。1回で見つかる方は少ないので、いくつか試してみるといいですね。

家族や周りの方は、本人ができている事は何かを観察し、その部分を強化するのが大事です。道のりは長いですが、共に歩む姿勢が必要になってきます。

今日すぐできること
チョイ置きを逆手に取ろう!

ちょっと置いてしまう特性を逆手に取り、仕組み化してしまうのも手。試してみませんか?

【仕組み化】例えばハサミをあちこちに置いてしまうなら、確実に使っている場所を決めて数カ所に配置。

【こころざし】完璧を目指さない。


引用:日本ライフオーガナイザー協会リーフレット「知ってください!!『慢性的に』片づけられない状態のこと」 イラスト:大滝愛弓

◆「慢性的に」片づけられない状態の三つの特徴
 ①長い間片づかない状態が続いている
 ②片づかないことで日常生活がうまくまわらない
 ③自分で片づけても上手(うま)くいったことがない
◆主な要因
 ・ホーディング症(ためこみ症)
 ・ADD(発達障害)
 ・加齢
 ・うつ状態、強迫性障害、依存症、極度のストレスなど

「なんとかしなければいけない」「片づけたい!」と心から思っていても「どうしていいかさっぱりわからない」「自分だけではなかなか動き出せない」「片づけ始めても継続することができない」という状況に置かれています。一人では片づけることが難しいのです。


■ライフオーガナイズとは…
ものの要・不要の区別ができるスキル、思考や時間・情報の整理術、再現性のある具体的な片づけ・収納の技術を総合的にまとめた、人生を最適化するための考え方。ライフオーガナイザーⓇは、一般的な整理収納の手法をあてはめるのではなく、クライアントの価値観に寄り添い、暮らしに合った片づけの仕組みづくりをサポートする。(一社)日本ライフオーガナイザー協会「ライフオーガナイズの教科書」より


執筆者:大湾かよこ(おおわん・かよこ)
片づけで快適な暮らしを提案。講座の開催や顧客宅で一緒に片づけ作業を行う。発達障がいやため込み症、高齢などが原因で片づけられない方を支援するCDスペシャリスト/ADHDスペシャリスト。日本ライフオーガナイザー協会正会員。090-3797-2051

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1751号・2019年7月26日紙面から掲載

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