特集・企画
2019年5月31日更新
建設業マッチングサイト「CLAMP」登録受付始まる|気になるコト調べます![52]
県内での現場に特化した、建設系の職人と企業をつなぐマッチングサイト「CLAMP」の登録受け付けが始まった。職人や企業が同サイトに登録。その後、職人が手の空いている日を入力すれば、見積もり依頼が来るシステムだ。同サイトを企画・運営する(株)UniPlusの日南田義竜さんは、「腕の良い職人さんはたくさんいるが、下請けとして割を食ってきた。同サイトを活用して安定した仕事を得られ、技術に見合った価格で働けるようになれば」と期待を込める。
◆同サイトの特徴
・現場は沖縄県内(離島含む)に限定
・契約は、発注者が金額を提示するのでなく 見積もりのやりとりから始める
・見積もり受信時(発注者)のみ料金発生
◆仕組み
県内での現場に特化 本格始動は8月ごろ
職人と企業をつなぐ
ミスマッチの解消にひと役
建築ラッシュが続く沖縄。現場では職人不足が叫ばれているにもかかわらず、「小さなコミュニティーで仕事を得ている職人さんは継続的な仕事が無かったり、発注者の言い値で請けざるを得ないケースもある」と日南田さん。仕事を求め、既存の建設系マッチングサイトを利用しても「募集があるのは県外での仕事ばかり。県内ではミスマッチが起きていた」。
そもそも日南田さんがマッチングサイト「CLAMP」を開設したきっかけは、「職人さんたちとの飲み会で『県内での仕事に特化したサイトがあったらいいね』と盛り上がった」こと。
だから、職人側は登録も利用も無料。パソコンやスマートフォン、FAXなどで自身の連絡先や対応できる工種・地域などを入力し、同サイトに登録。発注者(施工業者など)は工事案件を登録する。登録後、職人がサイト内のカレンダーに空いている日を入力しておくと、事前に発注者からの見積もり依頼が来る流れだ=下記「利用の流れ」参照。
◆利用の流れ
「見積もりのやりとりからスタートする、というのは絶対に外せなかった。下請けの職人さんたちと十分な協議をせず、発注者の都合だけで工事金額が決まる『指値発注』を無くしたい」との強い思いをシステムに反映した。
発注者にもメリットはある。住宅建築など工種が多岐にわたる場合、それぞれに見積もり依頼を出すのは手間だった。だが同サイトを利用すれば、1度の送信で多工種=下記「対応工種」参照=に見積もり依頼ができる。
◆対応工種
土木(一式)、建築(一式)、大工(建方)、大工(内装造作)、大工(型枠)、とび、土木、はつり・解体、屋根、電気、水道設備、タイル・レンガ、ブロック、左官、鉄筋、板金、ガラス、塗装・防水、内装仕上げ(クロス)、管、外装サイディング、舗装、造園、アルミ、ステン、清掃業など
「工種には清掃業も入れている。引っ越しに掛かる清掃が必要な賃貸物件管理会社にもぜひ利用してもらいたい」。現在は職人や企業の登録を募っている段階。サイトの本格始動は8月ごろを予定している。「現在は80社ほどが登録している。8月までには500社を目指す」。
※今はまだ同画面は見られない。現在はメールやFAXで職人・企業の登録を受け付けている
開発者の (株)UniPlus 日南田義竜さんン
職人さんとのユンタクから生まれたサイト。安定した仕事を適正な工事価格で受けられるようにし、職人の地位向上につなげたい!
◆登録方法(職人・発注者
事業所名、住所、代表電話番号、メールアドレス、担当者氏名、担当者携帯番号、左上記の対応工種(複数回答可)、対応可能地域、請負形式(常用・一式)を記入し下記メールかFAXで送信
メール info@clamp.okinawa FAX 098-943-8372問い合わせはUniPlusへ。電話 098-8771-7070
<気になるコト調べます!一覧>
取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1743号・2019年5月31日紙面から掲載
この記事のキュレーター
- スタッフ
- 東江菜穂
これまでに書いた記事:350
編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。