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2018年8月10日更新

身近な材料で軽く強く|気になるコト調べます!㊸

日本建築構造技術者協会(JSCA)九州支部沖縄地区会が、6月29日に琉球大学で開催した「熱き学生の構造アイデアコンペ 超軽量構造コンテスト」。1キロの重さを支える、長さ70センチの美しい橋の模型を募集したところ、同大学工学部1~4年生の学生から12作品が集まった。身近にある材料を使った作品が多く、学生の光るアイデアや構造設計者による力学の解説に会場全体が魅了された。

JSCA沖縄地区会が超軽量構造アイデアコンペ開催

1キロ支える橋模型の重さは約8グラム!?

同コンテストは、建築を学ぶ学生らに建築構造のやりがいや楽しさを伝えることを目的に、JSCA沖縄地区会が開催した。審査員には、同日に行われた講演会で講師を務めた、(株)竹中工務店九州支店の西村章構造1グループ長のほか、同大学のカストロ・ホワンホセ教授、同会の小波津和也代表幹事ら、建築構造のプロがそろった。

集まった作品は、細い木材や糸など身近な材料を使ったものや、アウトドア用のロープを編んでピアノ線を通したもの、中には壊れた傘の骨を使った変わり種も。作品模型に1キロの重りを実際に乗せて、重さに耐えられるかひとつひとつ実験。模型の軽さやそのもののデザイン性も評価した。さらに、模型の向きを変えて再実験するなど、どこに力が働いているのか審査員が考察する場面もあった。

審査審議中には、(株)国建の職員らが作製した模型を使って、「トラス(三角形の構造)は変形しにくい」など構造力学の解説が行われた。二つの三角すいの頂点をつなげたような形の模型は、中腹が細くても重りに耐えた。また、模型が壊れるまで重りを増やして、壊れた原因も解説し、学生の興味をそそった。

1位の西村賞を獲得したのは、1年生が作成した「カイトブリッジ3号」=下写真1。審査員は、軽さだけでなく重りを下げた時に「糸がピンと張ってバランスも取れている」と講評した。

参加した学生は、「作ることで構造が理解できた」「構造設計にも興味が湧いた」と話した。


1. 西村賞:カイトブリッジ3号​

細い木材と糸を使い、材料費は50円弱。模型重さ9.7グラム、デザイン性7.3と、軽さ・デザイン共に高評価。アイデアを出し制作にかかった時間は1日だという


2. 敢闘賞:Balance TV

模型の重さは最も軽く、たった7.8グラム。審査員は「なんで支えられるのか分からない」と入念に観察していた


3. JSCA沖縄賞:ツーバーズ
釣り糸を巻くことで、2本の木材に均等に荷重がかかるようになっているという


4. デザイン賞:割り橋

                     

名前の通り、割り箸をアーチ状に組んでいて、デザイン性9.8と最高評価。重りを乗せるとたわみ、取ると元に戻った


5. プリティー賞:トマト橋

中が空洞の箱型で、赤い発泡スチロール素材を使ったカラフルな作品。ストローがトラス構造になり、模型がたわむのを抑えた


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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1701号・2018年8月10日紙面から掲載

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