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2018年4月27日更新

応援!おきなわ技能五輪・アビリンピック2018|造園[1]

23歳以下の技能士が集まり、技を競う「おきなわ技能五輪」と、「アビリンピック(全国障がい者技能競技大会)」が11月に沖縄で開かれる。当連載では、大会出場を目指す若手技能士を紹介。また、同業界のベテラン職人に、業界の現状や応援コメントをもらう。初回は造園で技能五輪出場を目指す當間元士(もとし)さんと、日本造園組合連合会・沖縄県支部長の我如古満さんに話を聞いた。

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魅力は「景色つくれる」
當間元士さん(21)/金秀建設


技能五輪挑戦の意気込み
昨年大会で受賞した敢闘賞よりいい成績を残したいです。プレッシャーに負けず、頑張ります!

-當間さんに聞きました
■造園を始めたきっかけは

いろいろな資格が取りたいと思い、南部農林高校の造園学科に進んだのがきっかけです。入学当初は、そこまで緑や庭に興味があったわけではないのですが、勉強するうち「景色をつくれる」ことに魅力を感じました。

和庭なら癒やしや落ち着き、洋庭なら華やかさなど、見る人にさまざまな心地よさを与えられるところが面白いと思います。

■仕事のやりがい
今は個人の庭を手掛けることは少なく、公共や土木の仕事が主。街路樹などを手掛けることはあります。街並みを美しく彩ることができたときは、とてもうれしいです。

また、技能五輪のような大会で腕試しさせてもらえるのもありがたいです。全国のトップレベルの技に触れると、自分の未熟さを痛感します。だからこそ「もっと頑張ろう」と思います。

■技能五輪出場への意気込み
初めて出場したのは3年前の山形大会です。先輩と2人組で参加し、右往左往しながら作庭しました。課題の図面通りに、かつ時間内に石積みや竹垣、ベンチなどを作るのは大変でした。

2回目の大会は、一人で作庭したのでさらに苦戦しました。周りには「落ち着いていたね」と言われますが、内心は焦りまくっていました。そこで敢闘賞をもらってしまったので、3度目の挑戦となる今大会のプレッシャーとなっています(笑)。まずは県予選を勝ち抜いて、技能五輪に出場したいです。そして、敢闘賞より上は上位3賞しかないので、プレッシャーに負けず上を目指します! 

そのためにも、図面をすばやく理解し段取りに反映させられるよう、本番さながらの通し練習を積もうと思っています。

■どんな技能士になりたいか
いい庭をつくれるようになりたい。技能五輪の課題にあるような、石庭の中に、洋の要素も取り入れた和洋ミックスの庭をつくりたいですね。大会で学んだことを生かしつつ、お施主さんが望む景色を形にできる技能士になるため、頑張ります!



機械化できない仕事
我如古満さん(61)/浦西造園

日本造園連県支部長から
元士は、県内造園業界の希望の星! 銅賞以上を狙える力があるので、ぜひ頑張ってほしい!

-我如古さんに聞きました
■造園業界の現状

若手不足ですね。植物が好きな若者は少なくないはずですが、土をいじるとなると別のようです。幼いころから土に慣れ親しんでいない人が増えているのが一因にあるのかもしれません。

また、外での肉体労働なので「暑そう」「大変そう」と敬遠されている部分もあるようです。

確かに、造園は機械化できない仕事なのできつい面もあるかもしれません。これだけ技術が進歩した現代でも、木や石を運んで配置するのは人の手だし、植木の刈り込みだって手作業です。

でも、そこが造園業のいいところでもある。技術を身につければ一生働ける。生涯、技を磨き続けられる仕事だと思います。

■仕事の面白さ・厳しさ
庭は、つくって終わりではありません。随時、メンテナンスが必要なので、施主と長い付き合いができるのが魅力ですよね。定期的に会うから、親戚みたいな感じになるんですよ。「上等になったさー。やっぱりあんたじゃないとダメだね」と言われると、喜びもひとしおです。

この仕事は、体力だけでなく美的センスも必要。親方や先輩のアドバイスを素直に聞くこと、好奇心を持って感性を磨くことも大切。「できない」ではなくチャレンジし続けることが、技やセンスを磨く近道だと思います。

■技能五輪出場を目指す當間さんに、激励の一言を!
元士は、県内造園業界の希望の星! 昨年大会では敢闘賞を受賞した経験もあるし、ことしは地元での大会だし、ぜひ銅賞以上を目指してほしい。県予選を勝ち抜き、大会でも上位を狙える力があると思います。

元士は、3回目の挑戦。1回目の技能五輪後は、全国の中での自分のレベルが分かったようで仕事への取り組み方が変わりました。そして2回目となる昨年大会ではひと皮むけ、競技中も余裕すら感じた。ことしはどんな作品をつくってくれるのか楽しみです。

ぜひ県内の皆さんにも、応援にきてもらいたい。声援が力になります。元士だけでなく、全国から集まる若き造園職人たちの奮闘を見にきてください!



大会マスコットキャラ 「ワジャサー」


「おきなわ技能五輪・アビリンピック2018」
ことし11月2日(金)~5日(月)に「おきなわ技能五輪・アビリンピック2018」が開かれる。
技能五輪とは、23歳以下の若手技能者が全国から集まり、技を競う大会。造園や左官、ウェブデザインや洋菓子製造など41種を予定。また、アビリンピックとは、全国障がい者技能競技大会で、15歳以上の障がいのある方が技能を競い合う。表計算や洋裁、機械CADなど22種目を予定。
いずれも年1回開催されており、沖縄での開催は初めて。競技は那覇市民体育館や沖縄コンベンションセンターなど各地で開かれ、無料で観覧できる。造園は浦添港近隣の広場で開催。詳細は「おきなわ技能五輪・アビリンピック2018」のホームページ(http://www.okinawa2018.jp)でチェックできる。

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