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2024年6月7日更新

リラックス、集中力アップ、安眠したい… 目的に合わせて|色彩心理を空間に活用しよう|家と心理㉗

空間デザイン心理士Ⓡで、一級建築士。2児の母でもある、まえうみ・さきこさんが空間を心理学的に解析。今回は、色の心理効果を利用した部屋づくりについて紹介します。

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リラックス、集中力アップ、安眠したい… 目的に合わせて
色彩心理を空間に活用しよう

お部屋のカラーコーディネートをするとき、どんな色にしようか迷いませんか? そんなときは、色が人に与える「心理的な効果」を知っていると、とても便利です。空間の目的や使い方に合わせた色彩を選択することで、自分や家族に合った快適な空間をつくることができます。
 
 


色と人の感情の関係

人は色を見ると、さまざまな感情が生まれます。どんな感情を持つかは「好み」にも関係しています。「好きな色」を見れば前向きな気持ちになり、「嫌いな色」を見れば不快な気持ちになります。どの色を好むかは個人差がとても強く、十人十色です。

ところが、色が持つ「視覚的なイメージ」や「心理的なイメージ」からアプローチすると多くの人に共通する感情があります。

例えば、青い部屋と赤い部屋。代表的なのは、前回紹介した体感温度が変わる「温度感覚」ですが、「時間の感覚」も色によって変わるって知ってますか? 赤い部屋(暖色系)では時間を長く感じる傾向があり、短い時間でも長い時間を過ごしたという錯覚を持ちます。これは赤い部屋の方が、刺激が大きいためと考えられます。逆に青色(寒色系)の部屋では時間の流れが短く感じます。

飲み物を入れたカップの色で味覚が変わるという事例もあり、食欲にも影響を与えることが分かってます。ほかにも、重量(重い・軽い)感覚、位置感覚(近い・遠い)、サイズ感、嗅覚などに影響を与えるとされています。

これを踏まえると、毎日過ごす住まいでも色を上手に使えば、その空間であなたが『こうなりたい』と思う心持ちになれるということです。寝室なら『安眠したい』、子ども部屋や書斎なら『勉強・仕事の効率をアップさせたい』リビングなら『リラックスしたい』など、空間ごとの理想に近づけることができるのです。詳細は、下記を参照してください。

 
 
目的に合わせた色選びのポイント
 
◆勉強効率をアップさせたい◆


子ども部屋など、学習効果を上げたい場所は、寒色系でまとめると良いでしょう。青のリラックス効果に加えて集中力も上がります。寒色の中でも、明るめの淡い色がおススメです。それは明るい色を複数入れる方が脳の発達に良いとされているためです。

ただし、青い部屋がどんな子にも良いというわけではありません。個々の好きな色も脳には良い刺激になります。好きな色も取り入ながらコーディネートをしましょう。



◆気持ちを高めたい◆


赤、オレンジ、黄色などは炎、太陽などのエネルギッシュなイメージがあり、気持ちを高めてくれます。

ただし、これらの色は面積が大き過ぎると落ち着かない空間になる可能性も。アートやクッションなどアクセントで使用するとスッキリまとまります。


 
◆安眠したい◆


青には体を落ち着かせ、脈拍をゆるくして落ち着かせる沈静効果があります。布団、パジャマなどの寝具に使うと効果的です。薄く明るい青がおススメです。

ただし、青は体感温度を下げるので、寒い冬場はカーテンやベッドシーツなどは暖かみのあるライトグレーやクリーム、自然な白色のウォームホワイト色などを選びましょう。青のクールさが和らぎ、部屋全体が暖かく感じられます。

また、照明はオレンジの光の色が良いでしょう。中でもオススメなのは間接照明。部屋に柔らかい光を届け、全体的に暖かみのある雰囲気を作り出します。

 

◆リラックスしたい◆

リラックスしたいときにおススメなのは「エクリュ」という羊毛のような色で、ベージュとも呼ばれます。また、緑系の色は、目を休めてくれる効果があります。青には沈静効果があります。

 

       



前回も紹介した「赤い部屋」と「青い部屋」は体感温度だけでなく、時間の感覚も変わります。赤い部屋の方が刺激が強く、時間が長く感じます。青い部屋は時間の流れが短く感じるので、単調な仕事をする部屋は寒色系の部屋が向いています

 
◆気軽な取り入れ方
 
家具や壁紙を新たに購入するとなると、費用も手間も掛かりますよね。

お手軽なのがファブリック(カーテン、クッション、ラグ、ソファカバーなどの布アイテム)や壁に飾るアートや小物を変えること。それで部屋の印象は大きく変えられます。

ぜひ「色の心理効果」を上手に使いこなし、自分や家族にとってさらに心地よい空間を創り出しましょう。

 
まえうみさきこ
[文・イラスト]
まえうみ・さきこ/1976年、嘉手納町出身。建築会社に20年勤務したのち、2021年6月に「ielie(イエリエ)」を設立。建築の知識やママの経験を生かして、住まいの悩みに応じたコンサルティングやインテリアコーディネートを行う。一級建築士、空間デザイン心理士®、夫、2人の子ども、猫2匹で暮らす。
http://ielie.net


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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2005号・2024年06月07日紙面から掲載

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