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2024年4月26日更新

津波避難を見直そう|津波から身を守るには平時からの確認が大切

4月3日に台湾付近を震源とした地震が発生し、沖縄本島地方、宮古島・八重山地方に津波警報が発令された。積極的に高台などに避難した人がいた一方で、「避難場所がよく分からなかった」「車で避難しようとしたら大渋滞に巻きこまれた」という声もあった。防災士の稲垣暁さんは、「行政や気象台からの情報提供が不十分な点も多々あった。切迫し、情報が錯綜(さくそう)している中で命を守るためには、平時からどこにどうやって避難するか考えておく必要がある」と警鐘を鳴らす。この機会に、自宅や会社・学校の海抜や避難場所・経路、海抜などを確認しておこう。

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4月3日に台湾付近を震源とした地震が発生し、沖縄本島地方、宮古島・八重山地方に津波警報が発令された。積極的に高台などに避難した人がいた一方で、「避難場所がよく分からなかった」「車で避難しようとしたら大渋滞に巻きこまれた」という声もあった。防災士の稲垣暁さんは、「行政や気象台からの情報提供が不十分な点も多々あった。切迫し、情報が錯綜(さくそう)している中で命を守るためには、平時からどこにどうやって避難するか考えておく必要がある」と警鐘を鳴らす。この機会に、自宅や会社・学校の海抜や避難場所・経路、海抜などを確認しておこう。
 

津波から身を守るには平時からの確認が大切

 覚えておこう津波標識 
 

津波注意
津波が起きた場合、津波が来襲する危険のある地域に表示



津波避難場所
津波に対して安全な避難場所(高台)の情報を表示



津波避難ビル
津波に対して安全な避難場所(津波避難ビル)の情報を表示


  

海抜表示
街中に掲示されている海抜表示。赤、黄、青の順番で危険度が高い


平時から避難場所確認

津波から身を守るためには高いところへ逃げる、というのは広く知られている。今回の津波警報時も、高台へ避難する県民も多かった。だが、稲垣さんは「遠くの高台でなく、今いる建物や目の前の高いビルに逃げる『垂直避難』が浸透していない。知らないビルに入るのをためらった人もいたようだ」と指摘する。高台が遠い、緊急性が高い、急いで行動するのが困難、などの場合は垂直避難が有効だ。

「津波避難場所」や「津波避難ビル」のマーク=上記=がある場所・建物は緊急時に避難できる。あらかじめ県や市町村の防災マップなどで自宅や会社・学校近くの避難場所・ビルを調べておこう。稲垣さんは津波警報の発表直後、「那覇市の防災マップを開こうとしたが、アクセスが集中しているのか開けなかった。県の『防災情報ポータル』も、津波の情報がトップページにあるわけでなく、探すのに手間取った」と話す。

また、街中の津波避難標識や海抜表示を確認しようと歩いてみたところ、劣化して読めない状態になっているものが多くあった。

やはり平時から防災マップなどを確認して、どこに、どう逃げるか具体的にシミュレーションすることが大切だ。



 ハザードマップ(防災マップ)を確認 

沖縄県地図情報システム
県の地図情報システムでは防災関係の地図も見ることができる。海抜高度表示マップや津波浸水想定図、津波避難困難区域マップなど津波避難に役立つ情報も掲載されている



◆海抜高度表示マップ
地域ごとの海抜を色分けして表示している。県は「地域の低い土地(特に海抜5メートル以下)を把握して、すみやかに避難できるように備えましょう」と呼び掛けている。ちなみに那覇市久茂地のタイムスビルの海抜は2メートル以上4メートル未満で、より海に近い福州園は6メートル以上8メートル未満だった。海抜は海との距離だけでは分からないようだ



◆津波浸水想定図(2014年度)
最大クラスの津波が悪条件下において発生した場合に想定される浸水の区域と水深を表示


市町村の防災マップ

那覇市の防災マップ。市町村の防災マップは、県の防災マップよりも細かな内容が書かれていることが多い。インターネットで「那覇市 防災マップ」のように「調べたい市町村名 防災マップ」で検索すると出てくるのでチェックしてみよう


 
車避難で渋滞誘発

車で避難しようとした人も多く、各地で起きた大渋滞も問題となった。

消防庁の防災マニュアルは「避難は徒歩が原則」としている。車に乗っているときに災害に遭ったら左側の路肩に停め、キーを付けたまま徒歩で避難する。車で避難すると、緊急車両や災害弱者などの通行の妨げとなったり、渋滞で身動きが取れなくなり逃げ遅れる恐れがあるためだ。

しかし、「今回、車を置いて避難した方は少なかったのではないか。特にレンタカーの場合、実行するのは難しかっただろう。今後、避難時の免責に関するルール決めが必要だ」と稲垣さん。

車社会の沖縄において、運転中に災害が起こる確率は高い。「仕事や通学でよく通行する道の海抜や、そこからの避難についても考えておくことが大切」と話した。


 津波避難の注意点 

垂直避難も視野に

垂直避難とは、高い建物の上層階に避難すること。高台が遠いとか、緊急性が高い場合、徒歩での避難が困難な場合、高いビルがたくさん建っている都市部などで有効

垂直避難も視野に

消防庁の防災マニュアルでは「避難するときは原則、徒歩」となっている。車で避難する人が多いと緊急車両や災害弱者の避難の妨げになる恐れがあるほか、渋滞で津波から逃げ遅れる恐れがあるためだ

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1999号・2024年4月26日紙面から掲載

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