[専門技術者育てる工業高校④]南部工業設備工学コース(八重瀬町)|建築と同一クラス 少人数も強み|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

スペシャルコンテンツ

特集・企画

2023年7月28日更新

[専門技術者育てる工業高校④]南部工業設備工学コース(八重瀬町)|建築と同一クラス 少人数も強み

ものづくりの知識と技術を磨ける工業高校には、さまざまな学科がある。今回は、インフラ整備の技術者を目指す「土木科」、配管や空調に関わる「設備科」、家具や内装を学ぶ「インテリア科」を取り上げる。それぞれの科がある5校に授業内容や進路状況を聞いた。


建築と同一クラス 少人数も強み



南部工業高校(建築設備科・設備工学コース)は

◆「建築設備科」の中に、建築デザインコース(定員20人)と設備工学コース(定員20人)があり、同一学級で学ぶため建築も身近。
◆県内の工業高校の中では少人数な方で、全校生徒で約230人。現在、設備工学コースの生徒は1~3年生合わせて約30人。少人数だから個別指導が受けやすくしっかり学べる。

※オープンスクールは9月12日(火)
過去3年間の進路状況/就職先はヤシマ工業㈱、㈱東洋設備、桐和空調設備㈱、㈱琉球伊奈、久建工業㈱など。進学先は久留米工業大学、姫路大学、沖縄キリスト教短期大学、沖縄職業能力開発大学校など


南部工業は「建築設備科」の中に、建物の設計・施工について学ぶ「建築デザインコース」と、給排水や空調など設備について学ぶ「設備工学コース」がある。二つのコースは同一学級で、国語や数学などの普通科目は一緒に学ぶ。クラスメートを通して建築の知識を得られたり、専門科目の交流授業もあったりと「建築に触れられる機会は他校よりも多い」と設備工学コースの仲里裕樹先生。

少人数なのも特徴。同校が有するのは、建築設備科、機械科、電気科のみで、その中でも設備工学コースは定員20人。生徒と先生の距離が近く、個別指導が受けやすい。設備工学コースの3年生は6人。同コースの高江洲義克さんは「実習の機材がいつでも使えるし、いっぱい学べる」と話す。

冷凍機器などについて学ぶ「冷凍設備室」。商業施設に置かれている大型冷凍庫などが設置されている。「県内の工業高校は他県に比べて設備が整っている」と仲里先生
冷凍機器などについて学ぶ「冷凍設備室」。商業施設に置かれている大型冷凍庫などが設置されている。「県内の工業高校は他県に比べて設備が整っている」と仲里先生


熟練技能者による授業も

生徒の多くが卒業後、就職を希望している。社会に出て役立つ技術を磨くために週1回、配管や冷凍、空調のベテラン技能士である「ものづくりマイスター」を招いて授業を行っている。

「資格取得にも力を入れている。就職に有利な国家資格の取得や、技能検定にも挑戦できるよう先生方などでサポートしている」と仲里先生。

「建物は、建てるだけでは使えない。給排水や空調などの設備が入ることで完成する。設備系の学科は『何を学ぶのか分かりづらい』と言われるが、建物に命を与える技術を磨く。将来、社会において重要な役割を担う人材を育成する」と話した。
 

わが校のココがイイ!


設備工学コース3年(左から)
高江洲義克(よしかつ)さん、上原雄希さん、與那城匠(しょう)さん


◆南部工業の建築設備科・設備工学コースを選んだ理由
(與那城)親が設備の会社を営んでいて、勧められた。

(上原)建物の設備に興味があった。特に水道の配管とか面白そうだなと思っていたから。

◆大変なこと、面白いこと
(與那城)専門用語が多くて、覚えるまでは授業が頭に入ってこなかった(笑)

(高江洲)3年生は6人しかいないので、先生がマンツーマンに近い感じで教えてくれる。

(上原)配管の実習は寸法に合わせて鋼管を切ったり、水やガスが漏れないようにきっちり管をつなぐのが大変。1年の時は失敗ばかりだったが、今はうまくできるようになってきた。成長が実感できるのがうれしい。

◆将来の夢
(高江洲)親の会社に就職しようと思っている。資材の会社だが、配管や空調の仕事も受けられたらいいな。

(上原)配管系の会社に就職したい。そのために資格を取ったり、検定合格を目指している。今は技能検定(建築配管)2級の勉強中。


関連記事
[建築科がある工業高校①]「暮らし」を造る3学科 土木科・設備科・インテリア科
[建築科がある工業高校②]沖縄工業高校土木科(那覇市)
[建築科がある工業高校③]美来工科高校土木工学科(沖縄市)
[建築科がある工業高校⑤]美里工業高校設備工業科(沖縄市)
[建築科がある工業高校⑥]浦添工業高校インテリア科(浦添市)


撮影・取材/東江菜穂、出嶋佳祐、市森知
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1960号・2023年7月28日紙面から掲載

この連載の記事

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2181

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る