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2021年10月22日更新
[鳩さんのつぶやき]⑥|お客さまの事情に思いはせ|沖縄県宅地建物取引業協会
沖縄県宅地建物取引業協会の広報啓発委員会のメンバーが、日々の業務で感じた、よもやま話をつづります。
協力/沖縄県宅地建物取引業協会
鳩さんのつぶやき⑥
協力/沖縄県宅地建物取引業協会
与那城 茂智
おおともハウジング 代表
沖縄県宅地建物取引業協会
無料相談員
お客さまの事情に思いはせ
那覇市真和志地区を中心に賃貸管理を行って20年、宅建業協会の消費者向け無料相談の相談員として活動して8年がたちます。
原状回復から入居者間のトラブル、管理会社の対応に至るまで相談内容は多岐にわたりますが、消費者の生の声は何よりの教科書。「入居者さまの事情はさまざまで、人の数だけ正解がある」と実感しています。
代表的なのは「音」のトラブル。下の階に受験生、上の階には育ち盛りのお子さんがいらっしゃる場合などがまさにそうで、「うるさい」と感じる度合いは状況によって違うため、どちらが悪いとは一概に言えないからです。
こうした経験から、引っ越しされてきた方々におすすめしているのが「上下階、両隣へのあいさつ」。ご近所づきあい=面倒と思われがちですが、顔見知りであれば相手の事情を察することができ、同じ状況でもトラブルに発展しにくくなるのでは。一方で、突然見知らぬ人が出入りすることで既にお住まいの方々が戸惑わないよう、新しい入居者さまが決まった際には一報入れるよう心掛けています。
また、近ごろ耳にするのが家賃支払いの相談です。その際、大事にしてほしいこととして「まずは相手の話をよく聞くこと」とスタッフにも伝えています。昨今のコロナ禍で収入が途絶えてしまった人、場合によっては世帯主が病気や行方不明など、聞いてみなければ分からない各家庭の事情があるからです。状況が分かれば、住居確保給付金が利用できることを伝えるなど、必要な支援につなぐことができます。そうした制度を利用して苦しい時期を乗り越え、やり直すためのサポートも、私たちにできることの一つだと思います。
おかげさまで退去の報告時には「引っ越し先を紹介してほしい」とのお客さまも多く、協会会員の管理物件につなげることもたびたび。「不動産関係の知識や経験を深めるのはもちろん、オーナーさまや入居者さま、一人一人に思いをはせられる会社であり続けたい」との気持ちと感謝を忘れず、スタッフともども日々楽しみながら仕事に励みます!
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1868号・2021年10月22日紙面から掲載