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2021年10月15日更新
【沖縄】暮らしにアウトドア⑦
沖縄ヤマハ(那覇市曙)の店内でアウトドアグッズコーナー「燈人」を担当する與那嶺康貴さんがアウトドアギアを紹介します。
キャンプシーズン到来 周りへの配慮も大事に
那覇市曙にあるバイク店・沖縄ヤマハの店内で「燈人」というアウトドアグッズコーナーを担当している與那嶺康貴です。朝夕も涼しくなり、キャンプシーズン突入です! 自分や周囲の人が楽しく過ごせ、次に使う人も気持ちよくキャンプできるように、マナーについてお話します。この素晴らしい沖縄の自然の中で、これからもずっとキャンプができるように、少しの心配りと「来た時よりも美しく」の気配りを持って行動したいものです(撮影協力:乙羽岳森林公園キャンプ場)
「音」に気を付ける
今はいろんなスタイルのキャンパーさんがいます。例えばソロキャンプ、ファミリーキャンプ、グループキャンプなど。そんな人たちが、同じ空間で一緒に過ごすのがキャンプ場なので気遣いや心配りが大事です。まずは「音」について。自然の中では開放的になり、声が大きくなる場合もあるかと思います。特にお酒が入って声だけでなく音楽もスピーカーから大音量! なんてことにならないように注意してください。 距離を取っていても「テントは薄い布一枚」という意識を持ってくださいね。
また、気にする人が多いのが車のドアの開け閉めの音やエンジン音。特に消灯時間後や早朝の静かな時間帯には配慮が必要です。
隣との距離感
キャンプ場によってサイト(テントを張り、拠点となるスペース)が区切られた「区画サイト」や、自由に設営できる「フリーサイト」に分かれます。どちらにせよ隣のサイトとはしっかり距離を取りましょう。フリーサイトでは、隣のサイトへあいさつはするようにしましょう。あと、設営後は他のサイトを横切らないようにしてください。トイレまでのショートカットで横切ったり、子どもたちがテントの周りを走り回ったりすると、ロープやペグで足を引っ掛けることもあるので大変危険です。
ちなみに、過去に隣のサイトの子どもたちに私のテントがボール遊びのゴールにされたことも…。そんなことがないようにご注意願います。
他にも、炊事場を占領したり、洗った時に出たごみを排水溝にそのまま置いていかないようにするなど、共有スペースはみんなが気持ちよく使えるよう心がけてください。
「直火」はしない
そして、近年特に人気の「たき火」にもマナーがあります。地面に直接、薪(まき)などを置いて燃やす「直火(じかび)」は避けましょう。ほとんどのキャンプ場は直火禁止ですし管理人がいない海岸や浜辺、川辺なども自然破壊の観点から直火でのたき火はおすすめしません。地面に難燃シートを敷き、たき火台を使用して楽しんでください。たき火台の設置場所は、煙の流れを考えて風下にし、燃えやすいものが近くにないか注意も必要です。自分のテントとの距離や、隣に煙や炎が行かないかの配慮もお願いします。
燃やした薪や木炭などの炭をそのまま放置したり埋めたりしないでください。炭は土に埋めても分解されず自然に返りません。キャンプ場に炭捨て場があるのであれば所定の場所に捨てて、無い場合は必ず持ち帰り地域のルールにしたがって処理をお願いします。「火消し壺」を用意していると便利です。
自然の中でたき火を楽しむには最低限「難燃シート」を敷き、たき火台を使用しましょう。さらに火消し壺(左下)があると炭の消火や灰捨てに便利
キャンプ場ではない場所でのキャンプの場合は、ある日突然閉鎖されて使用禁止にならないように、環境と地域の方への配慮を忘れないよう心がけましょう。今回のコラムは私自身、自戒を込めて書いてます! マナーを守って「来た時よりきれいに」を合言葉に楽しいキャンプライフを♪
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。店舗は那覇市曙1-8-10、電話098・867・3359
www.ysp-nahaakebono.com
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1867号・2021年10月15日紙面から掲載