自分たちで避難所を運営するために⑤「環境衛生班」|みんなの防災計画[28]|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

こども絵画コンクール

スペシャルコンテンツ

防災

2021年8月6日更新

自分たちで避難所を運営するために⑤「環境衛生班」|みんなの防災計画[28]

文・長堂政美
避難者自身による避難所運営は、さまざまな班や役割によって成り立つ。今回、紹介するのは環境衛生班。避難所生活を健康に過ごすため、避難所内の衛生状態を管理する。

清潔な避難所で健康維持




避難者全員の輪番制
大規模災害の場合、避難所での生活は長期にわたる可能性があります。さまざまな人が同じ空間で過ごす避難所で、健康的な生活を送るには、衛生面への配慮が必要。その管理を担うのが環境衛生班です。

手洗いや食後の歯磨きを呼び掛けたり、トイレットペーパーやペーパータオルなどの在庫管理、換気、清掃など、避難所内の衛生管理が主な役割。避難所生活を快適にするだけでなく、病気の予防にもつなげます。

特に現在は、新型コロナウイルス感染症への対策として、消毒やマスク、ソーシャルディスタンスの徹底が必須です。

だからといって、特別な技術や専門知識などはほとんどいりません。すでに他の班に入っている人を除きながら、健康で元気な避難者全員でグループ分けをして、輪番制で活動するのが良いと思われます。

グループごとにある程度、役割や掃除の担当場所などを決め、1~2週間くらいで交代していけば、負担が偏ることがなくなり、衛生状態も保ちやすくなります。

感染症や熱中症も対策

食べ残しは処分
沖縄の夏には熱中症対策が欠かせません。効率良く換気するとともに、小まめな水分補給も注意喚起してください。

食事の際は、使い捨ての食器を用いる、食べ残しは取り置きしない、消費期限を過ぎたものも処分するよう周知。ゴミについても、収集場所や分別を守るよう呼び掛けましょう。

多くの人が生活し、出入りも激しい避難所内では、ほこりなどの粉じんを吸って、せきやたん、息切れなどの症状を訴える人が出てきます。ほこりなどの発生を抑えるため、昼間は寝具を畳み、晴れた日は天日干しするよう推進。避難所内の掃除も一人一人が心掛けるように促していきましょう。

そのほか、避難所内で起床や消灯、体操の時間などを決めておくと、健康的で規則正しい生活が送れます。

環境衛生班は何をする?

感染症など病気の対策
風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症を予防するため、手洗い場や出入り口などに消毒液を配置し、「手洗い・うがい・消毒」を促す表示をする。マスクやソーシャルディスタンス、食後の歯磨きも励行する。

換気により風を通す。感染症対策になるだけでなく、避難所内にこもった熱気が排出され、熱中症対策にもなる。

乾燥する冬場は感染症がまん延しやすくなるため、濡らしたタオルを干すなど湿度を上げるように努める。

効率の良い換気方法
①風上の開口部は小さく、風下を大きく開け、②扇風機を風下側の外に向けて使うと、風上から勢いよく風が入る


衛生的な環境づくり
身の回りの掃除や、ゴミの分別、寝具の天日干しなどを呼び掛ける。食べ残しは、食中毒が起きたり、腐敗して臭いが発生するなど不衛生な環境の一因にもなるため、その日のうちに廃棄する。

日用品などの在庫管理、ほか
トイレットペーパーやマスク、消毒液などの在庫を把握し、なくなってきたら早めに物資班に補充を依頼する。

体を清潔に保つため、温かいタオルで拭いたり、足や手など部分的な入浴を導入する。入浴施設などの情報収集も行う。

ハエや蚊など害虫対策も行い、必要な物資は物資班に依頼する。

環境衛生班 こんな人が向いている!
環境衛生班は、特別な知識や技術は必要ないため、他の班に入っていない人全員でグループ分けし、輪番制で活動するのが良い。

健康な避難者全員(他の班に入っている人は除く)


ながどう・まさみ/NPO法人防災サポート沖縄理事長、元沖縄市消防長
☎098・923・4442

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1857号・2021年8月6日紙面から掲載

防災

タグから記事を探す

この連載の記事

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:1370

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る