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2021年6月4日更新

子育てしやすい 支援・施設が充実-金武町金武区・並里区-

[歩いて見つけた!地域の住み心地-45-]タコライスのまち、金武町。町の中心地となっている字金武の一部、金武区と並里区は、基地ゲート前の繁華街、住宅地から田畑まで多様な風景が広がる。3年前にバイパスが開通したことで、国道329号の渋滞が大幅に緩和された。支援が手厚く、学校も近いなど子育てしやすい環境が整う。

◆学校区◆
 金武小学校、金武中学校
◆家賃◆
 築古は2K~2LDKが3万2千円から、3K~3LDKが4万円から。新築だと2LDKで6万~6万5千円、3LDKで6万5千円~7万円
◆土地の相場◆
 坪当たり8万~14万円
◆地域を通るバス◆
 国道経由22番(名護BT~金武~中部病院)、77番(名護BT~金武~胡屋~普天間~那覇BT)。沖縄自動車道経由111番(名護BT~金武IC~琉大入口~南部医療センター~空港)


バイパスで交通スムーズ

金武大橋からバイパスを見る。町を通過して他市村へ向かう車などが往来する。周囲は田畑が広がり、緑の景観が印象的
 1  金武大橋からバイパスを見る。町を通過して他市村へ向かう車などが往来する。周囲は田畑が広がり、緑の景観が印象的
 

中央に見える陸橋がバイパス
田畑の緑もきれいだルン♪


金武町の中心地、金武区と並里区。「新開地」という繁華街には、タコライス発祥ともいわれる店があり、観光客にも人気のスポットだ。米軍基地ゲート前にある昔ながらの繁華街で、異国情緒あふれる街並みも目を引きつける=写真2。その西に進むと、住宅地の中に小、中学校のほか、図書館や子育て支援センターなどが両区の中央部にまとまっている。

住宅地はキャンプ・ハンセンからバイパスまでの間に広がり、起伏に富む地形のため坂道が多い。買い物先はスーパーのほか、電器店や文具店など、国道329号沿いに並ぶ店。車を持たない高齢者の中には、今でも商店を利用する人も多いそうだ。

キャンプ・ハンセンのゲート前にある「新開地」は、異国情緒あふれる街並みが目を引く。タコライスの発祥ともいわれる店があり、昼は観光客、夜は米軍人でにぎわうというが、コロナ禍でほとんどの店が臨時休業していた
 2  キャンプ・ハンセンのゲート前にある「新開地」は、異国情緒あふれる街並みが目を引く。タコライスの発祥ともいわれる店があり、昼は観光客、夜は米軍人でにぎわうというが、コロナ禍でほとんどの店が臨時休業していた


国道が身近な生活道に

沖縄自動車道の金武ICがあり、交通のアクセス性は良好。2019年に開通したバイパスのおかげで、通勤時間帯以外も混雑していた国道の流れがスムーズになった。町外へ通うしかない高校生などの移動手段となるバスも、大幅な渋滞緩和で運行時間のばらつきも抑えられたという。国道は、町内を移動する車がメーンとなったためか、沿道の店に立ち寄る車が見られ、町民の生活により身近な道路という印象を受ける。

バイパスより海側は特産品の田芋などを育てる田畑が広がっていて、通る道によって景色が変わるのも楽しい。

町の特徴として、子育て支援の手厚さが挙げられる。「そのため、子育て世帯は生活しやすいと聞く」と、同町所在の大栄不動産・赤嶺佑太さんは話す。子どもが産まれた時の激励金、3歳まで虫歯ゼロの子への奨励金、高校生まで医療費助成の対象になるなど、町独自の支援がある。


離れ難く地元需要が主

「地元から離れにくいこともあり、物件を探しに来るのは地縁のある人が大半。需要があるためか、家賃は隣の中川区やうるま市などに比べて高めだと思う」。築古2K~2LDKは3万2千円から、3K~3LDKは4万円から。新築だと、2LDKで6万円~6万5千円、3LDKで6万5千円~7万円が目安だという。

物件は築20年以上のファミリー向けが主で、「近年は新築も増えている」。新築なら駐車場付きだが、築30年以上だと確保が難しい物件もあるという。

土地は住宅建築で探している人が多く、相場は「場所や形状によるが、坪当たり8万~14万円で取引されることが多い」。なお、地価調査から地価の変動率の推移をみると、17年に増加へ転じ、プラス1%未満の微増が続いている。中古物件は贈与、相続されるため、ほぼ流通しないという。

字金武のもう一つの区、中川区では、ギンバル訓練場跡地にサッカー場などの運動施設、医療福祉施設ができた。タコライスに加え、医療・スポーツといった新しい観光資源が町に生まれている。


国道からバイパスにつながる道は2車線で交通量を確保。沿道には中学校や図書館などの施設があり、歩道空間は広く取られ歩きやすいようにしている
 3  国道からバイパスにつながる道は2車線で交通量を確保。沿道には中学校や図書館などの施設があり、歩道空間は広く取られ歩きやすいようにしている


金武区の賃貸物件
希少な庭付き4LDK

 大栄不動産が金武区内で紹介する物件は、6月上旬空き予定の庭付き4LDKの賃貸。「同区では希少な庭付き。築古だが、大家族でも十分な部屋数があるのもポイント」と話す。家賃8万円、共益費なし、駐車場1台付き。  問い合わせは同社(電話=098・968・2999)。  大栄不動産が金武区内で紹介する物件は、6月上旬空き予定の庭付き4LDKの賃貸。「同区では希少な庭付き。築古だが、大家族でも十分な部屋数があるのもポイント」と話す。家賃8万円、共益費なし、駐車場1台付き。

問い合わせは同社(電話=098・968・2999)。


ピカピカの遊具が各区に

19年に遊具が完成した金武児童公園。一時避難場所ともなるため、かまどベンチなどの防災設備も施されているという19年に遊具が完成した金武児童公園。一時避難場所ともなるため、かまどベンチなどの防災設備も施されているという
19年に遊具が完成した金武児童公園。一時避難場所ともなるため、かまどベンチなどの防災設備も施されているという
 
子育て中、近場にあるとうれしいのが遊具のある公園。遊具の老朽化に伴い、町では2014年から改修・新設を開始。今年4月、伊芸区の公園をもって、全区の主な公園に遊具を設置したという。写真の金武児童公園は19年に遊具が完成。ゴムチップ舗装のランニングコースやバスケットコートなども整備されている。17年に完成したきんタームパーク=エリアマップ内緑囲み部=は大規模な複合遊具があり、町外からも人気なようだ。
 
取材/川本莉菜子
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1848号・2021年6月4日紙面から掲載

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