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2021年6月4日更新

自分たちで避難所を運営するために③「委員長・副委員長」|みんなの防災計画[26]

文・長堂政美
避難者自身による避難所運営は、さまざまな班や役割によって構成される。今回は、避難所運営組織を取りまとめる「委員長・副委員長」を紹介。リーダーに男女両方を選ぶのがポイントだ。

組織を立ち上げまとめる




スペース調整が優先
被災者同士が互いに助け合う避難所では、過去2回で紹介した名簿班や施設管理班のように、自発的に役割を分担していく必要があります。しかし、災害発生直後の混乱した状況下では、なかなかスムーズにはいきません。

そこで必要になるのが、避難所運営組織の「委員長・副委員長」です。

できるだけ早く運営組織を立ち上げるために、委員長・副委員長が中心となって、避難者に呼びかけながら各班を編成。少しでも快適な避難所になるよう組織をまとめるほか、避難所生活における細かいルールづくりもリードしていきます。

特に、避難所内での居場所を決める、避難者スペースの調整は最優先事項の一つです。なぜなら、被災者が避難所に流入し、いったん場所取りが始まってしまうと、その人たちを再び配置するのはとても難しくなるからです。また、配慮が必要な人のためのスペースの確保も困難になり、避難者の健康管理、ストレス、心のケア、あるいはプライバシーの確保などに難題が山積することになります。

女性リーダーも必須

顔見知りだと安心感
委員長・副委員長の適任者は、日頃から地域住民と接して心理的な安心感のある、自治会・自主防災組織の会長や役員だと考えられます。

もしも、自治会長などが不在であれば、推薦という方法もあります。民生委員や老人会・子ども会の会長など、地域住民のことをよく知る人であれば多くの人が納得するはずです。

注意点は、男性と女性の両方を選ぶこと。いろいろな人が集まる避難所生活は衛生面や防犯面において、女性にとってリスクもあります。それらの点に配慮するためにも、女性がリーダーシップを執りやすい環境をつくるようにしましょう。


委員長・副委員長は何をする?

 避難所運営組織を立ち上げ、まとめる 

少しでも快適な避難所環境にするには、発災後、できるだけ早く避難所運営組織を立ち上げることが重要。委員長や副委員長が中心となって、避難者に呼びかけながら、避難者の数や個人情報を把握するための「名簿班」、避難所施設そのものの安全状況を確認する「施設管理班」から順に班を編成していく。各班の情報をまとめ、うまく連携していけるよう指揮する。

 避難者スペースの調整 

名簿班や施設管理班と協力しながら、「身体障がい者はここ」「発熱者はここ」など、避難所のどこに誰を配置していくか調整する。平時に住民参加の運営訓練をしておけば、避難者全員で仕切りを作るなどスムーズに設営できる。

避難所内のルール作り 

女性や子ども、高齢者、障がい者などに配慮しながら、トイレの使い方や消灯時間、ペットの扱い、食料・物資の配分方法、ゴミの出し方、マスクの徹底、喫煙場所など、避難所内でのルールを細かく決める。インフラの回復具合など、状況の変化に応じて柔軟に対応し改善していく。

こんな人が委員長・副委員長に向いている!
自治会長、自主防災組織の役員

避難者にとって顔見知りの方が、心理的な安心感がわくほか、協力も得られやすい。そのため普段から地域住民と接している、自治会・自主防災組織の会長や役員などが適任。地域の民生委員や、老人会・子ども会の会長なども向いている。



ながどう・まさみ/NPO法人防災サポート沖縄理事長、元沖縄市消防長
☎098・923・4442

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1848号・2021年6月4日紙面から掲載

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