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2015年6月12日更新

外壁の洗浄で補修費減|メンテでお得 すまい長持ち[3]

住宅を新築の段階からこまめに手入れすれば、近い将来に掛かる補修費を抑えやすくなる。そのことが、築4年になる伊波盛剛さん(37)宅=南城市=の点検で分かった。決め手は、台風通過後をはじめ、旧盆や正月と年に数回、外壁についた潮をこまめに洗い流していたことだった。

 築4年の伊波さん宅 

「住宅点検」実施


サッシの周囲にひびが入っていないか点検をする、施主の伊波さん(手前)と建築士の新里さん。床下換気口の使い方についてレクチャーも受けた=7日、南城市


伊波さん宅は建築面積30坪、補強コンクリート造の平屋建て。外壁は塗装仕上げ、屋上は防水塗装が施されている。

今回、友人で二級建築士の新里尚次郎さん(37)に自宅の点検を頼んだ。メンテナンスの費用が掛かることを、家を建てた親戚たちから聞いていて、点検の必要性を感じていたからだ。

「建物が古くなり、『外壁の補修で100万円』といきなり言われても、用意できない。建物が新しいうちに劣化を調べて必要なメンテナンスを教えてもらい、備えたかった」と伊波さん。

点検箇所は、国土交通省のインスペクション(住宅診断)のガイドラインに沿って、外壁や屋上、開口部周りに塗装の劣化やひびがないか、リビングやキッチンは、クロスのはがれや湿っぽい所がないかを確認した。

 

子どもと一緒に

結果は「異常なし」。室内外とも、今すぐ補修が必要な劣化は見つからなかった。伊波さんは「改善点をいろいろ言われると思っていたので、正直びっくり」と意外な様子。手入れについて聞かれると、「台風が過ぎた後、旧盆や正月前に子どもたちと一緒に、高圧洗浄機で外壁に付いた潮を洗い流すようにしている」と答えた。

一カ所だけ屋上にある塔屋の壁に、塗装の劣化症状「チョーキング」が見られた。塗装面を触ると白い粉が手につく。「塔屋の壁までは洗い流してこなかったので、今度からはしようと思う。築4年でも劣化するんだ…」と、伊波さんは驚いていた。

新里さんは、築10年目に外壁塗装や屋上の防水塗装、開口部周りのコーキングの補修をするよう提案(下記詳細)。

「外壁や開口部周りにひびや塗装の劣化がなく、いい状態。これもこまめに潮を洗い落としているからこそ」と感心。「このままこまめな手入れを続ければ、補修費の総額も抑えられるはず」と太鼓判を押した。

伊波さんは「DIYで子どもたちと一緒に塗り替えるのも、楽しくていいかも」と笑顔を見せた。




外壁をハンマーで軽くたたき、塗膜の浮きがないかを確認する/写真左。屋上塔屋の外壁を触ると、指先に白っぽい粉が付いた。チョーキングと呼ばれる塗装の劣化症状だ/写真右





新里さんが提案
DIYでコツコツ手入れ

築4年の伊波さん宅を30年間いい状態で保つため、築10年で外壁塗装や屋上防水、サッシ周りのコーキング交換を提案。これらの補修費は約160万円。築10年までの6年間で月々2万4千円余積み立てる必要がありますが、築10年で補修すれば躯体(くたい)を守れるため、次の補修時期を築25年に先送りでき、30年間では2回で済むと見ています。こまめな外壁の洗浄が条件です。

築4年までにまったく洗浄しなかった場合も考えてみました。塗装の傷みが早まるため、外部の補修を築7年でする可能性があります。3年間で160万円、月額3万8千円も積み立てなくてはなりません。補修後も放っておくと、30年間で4回の補修を迫られ、躯体をしっかり守れません。水回りや空調の設備交換など、ほかの補修も出てくるので、実質の負担はさらに大きくなります。

建物のメンテナンスは、後回しにするほど高くつくもの。DIYでもコツコツ手入れすれば、トータルの補修費は抑えられます。伊波さん宅がそうなのですから。
 

この人に聞きました​

新里尚次郎(しんざと・しょうじろう)
1977年、浦添市生まれ。アーキテクトラボ.ハローム代表。二級建築士。建物の劣化診断や耐震基準適合証明書の発行、設備の定期調査を行う



編 集/我那覇宗貴
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 「メンテでお得 すまい長持ち」<3>」第1536号・2015年6月12日紙面から掲載

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