DIY
2018年6月8日更新
ようこそ♪DIYの世界へ「ネジ締め穴開けラクラク」
#3 道具編③(電動ドリルドライバー)
DIYで作業をするとき、あると便利な道具が電動ドリルドライバー。力を入れなくても、しっかりとネジを締めたり、穴を開けられる。機能やビットの種類、作業時の姿勢など使い方の基本を紹介する。
ネジ締め穴開けラクラク
文・島袋清成
力や回転の向きも調節
部材と部材をネジで接合する際、ネジを締めるためのドライバーは欠かせません。しかし、手動のものは、ネジの取り付け箇所が多いと疲れますし、女性の力だとしっかり締まらないこともあります。
そこで準備しておきたいのが電動ドリルドライバー。力を入れずにネジを締められるのはもちろん、ビットと呼ばれる先端部分を付け替えれば、穴を開けるドリルとしても使えるのが特徴です。
メーカーやモデルによって仕様は異なりますが、ネジを締める力(トルク)や、回転の向き、スピードなどを調整できます。逆回転にすれば、解体するときなど、ネジを緩めるのにも重宝します。
充電式とコード式がありますが、オススメは充電式。場所を選ばず使えて、コードを気にする必要もないので使い勝手が良いです。一方、コード式は、室内など電源が取れる場所での使用に向いており、電池切れがないのが利点です。
値段は3千~3万円前後までありますが、DIYで使う電圧10ボルト程度のものであれば1万円前後で販売されています。
ネジ締め用ドライバー
短い方が安定するが、手が届かないところなどは長いビットが重宝する。値段は、10センチほどまでなら2本セットで300~400円、20センチほどの長いものなら1本で400円前後
先端の大きさはいくつか種類があり、ネジの頭に合わせたものを使う。DIYでは2番の大きさが一般的
穴開け用ドリル
金属用ドリルビット
金属に穴を開けるビットで、ツイストドリルビットとも呼ばれる。木工作業でも、ネジを打つ際の下穴(通し穴=次回で説明)を開けるときなど、小さな穴を開けるときには金属用を使う。値段は6ミリ以下の8本セットで千円前後
木工用ドリルビット
刃の溝が大きく、木くずを排出しやすい構造になっている。細いものは先端についたリードが折れやすいため、直径7ミリ未満の穴を開ける際は金属用を使う。木工用は直径7ミリ以上の穴を開ける場合に使うのがオススメ。値段は、12ミリ以下のセットで千円前後、バラ売りの場合は9ミリで約600円、20ミリで約千円
ビットのセッティング
前から見たチャック。黒い部分を回すと三つのツメが開いたり閉じたりする
ツメを開いた状態でチャックにビットを奥まで差し込み、ツメをしっかり締めて固定する。差し込むときは、ビットが真っすぐになるようにする(下記写真)
○ビットが真っすぐ差し込まれている
×ビットが斜めだと作業できない
締め付ける力を調節する
クラッチハンドルを回して締め付ける力(トルク)を調節。数字が小さいと弱く、大きいと強く締まる。柔らかい木材や薄い木材は小さい数字、硬い木材や厚い木材は大きい数字が基本。一般的なDIYで使うホワイトウッドなら3~7で、回転速度は低速に設定
トルクを設定することで、設定以上の力がかからなくなる。設定以上の力がかかるとクラッチ機能が作動し空回りするので、ネジの打ち込み過ぎ=写真左=や木材の割れを防げる
穴を開けるときはドリルマークに合わせ、回転速度は高速に設定する
作業時の姿勢
ネジの頭にビットを真っすぐ合わせ、左手で電動ドリルドライバーの本体を押さえながら、右手でトリガーを引く。ドリルとして使う時も姿勢は同じ
今回の内容について、動画でも紹介しています。
YouTube
https://youtu.be/TxA0ORkLgq4
島袋清成(しまぶくろ・きよなり)
INTERIAN代表、DIYコンシェルジュ。カルチャースクールなどで、初心者向けのDIY講座を担当する。2008年、沖展木工芸部門入選。沖縄アートフェスティバル宮島達男賞受賞。
050-1240-4059
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編集/出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1692号・2018年6月8日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
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- 出嶋佳祐
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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。