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2016年12月30日更新

見る角度で変化楽しむ家に|(株)アイムホーム

沖縄本島南部の新興住宅地にある鉄筋コンクリート造平屋のGさん(42)宅。外観や内装は洋風を主に、和の趣もエッセンスとして取り入れた。L字型のLDKは見る角度によってさまざまな雰囲気に変化。家族の趣味やこだわりを大切しながら、家族や来客が集う空間としての工夫が施されている。

趣味のスペースを確保

Gさん宅  RC造/自由設計/家族4人

40歳を機に、生まれ育った地域に家を建てたいと、親から土地を譲り受けた。夫婦ともに希望していた洋風の家造りに定評のあるアイムホームに依頼。こだわったのは、「夫婦の趣味を生かすこと」と「家族がそれぞれの空間を持つこと」。Gさんはオーディオ好きで、バーベキューができるウッドデッキを希望した。夫人(42)は集めていたナチュラルテイストの雑貨を飾ることができるキッチンのスペース確保だった。
「ソファに座って大きなテレビ画面を見ながら、スピーカーから音を出すと最高」とGさん。天井から吊り下げた2つのスピーカーは配線が見えないようになっている。
夫人の要望はダイニング部分の飾り棚を置くスペースに加え、奥にも家具を配置することで実現。「来客が多いため、完全なオープンキッチンではなく、L字型にして視線を遮りながらも、雰囲気が伝わる場所にしたかった」との思いを込めた。ダイニングのランプシェードも自ら購入したものを使った。
9歳と3歳の子どものために約4畳半の個室を設けた。「小さくても自分の部屋があることで、子どもたちのモチベーションもアップした」と夫妻。「でもね、一番好きなのはリビングで家族で一緒にいること」と子どもたち。個を大切にしているからこそ感じられる集う楽しさを実感しているようだった。

リビングからダイニング、キッチンを見ると、天窓から注ぐ外光が天井を照らす


キッチンの扉は玄関ホールにつながり、買い物した商品を冷蔵庫まで楽々移動


寝室側からLDKを眺めると、天井に施された擬木が空間のアクセントに
 

個を大切に 集う工夫も

収納を集約し空間広げ
建物が完成し、引き渡してから約半年。「こんなにすてきに住んでくれてありがとうございます」。設計を担当した神谷良浩さん、インテリアコーディネーターの松田和歌奈さん、住宅アドバイザーの座安厚さんの三人は家に入ると喜びにあふれた声を発した。Gさん夫妻が「本当に満足」と満面の笑みで出迎える姿は、一つの家を建てた「チーム」の雰囲気が漂う。
家造りにあたっては、夫人が以前、建築関係の企業で働き、2級建築士の免許を持っていることもあり、神谷建築士は「夫妻が描くイメージを、夫人が具体的に提示してくれた点で仕事がスムーズだった」と話す。「ただ、要望を実現するには予算の問題が出てくる。優先順位をつけて判断してもらった」と座安さん。夫妻も「できることとできないことをはっきり言ってもらったこともプロ意識を感じ、より信頼関係が深まった」と力を込める。

具体的イメージを共有
夫妻が描く「空間を広く」という要望に応え、家族全員の洋服を3畳のファミリークローゼットにまとめ、各部屋をすっきり。玄関脇には物置も兼ねたシューズクロークを配し、そこから駐車場に通じる出入り口を設け、荷物の出し入れもスムーズに。
家事の効率化を考え、洗面室と脱衣場もそれぞれ3畳余と通常より広め。脱衣場は物干しスペースを兼ね、たたんだ洗濯物をすぐ横のファミリークローゼットに収納できる。「プライベート空間の動線に配慮し、主寝室からファミリークローゼットを通り、洗面室や奥の浴室にも行けるようにした」というポイントがある。
インテリアに関しても、夫人が雑誌などを集めて提示。「クロスもイメージに沿って提案しやすかった」と松田さん。壁紙はあえて全面白にせず、床面から約1メートルの高さまではモスグリーン。子どもが落書きしてもあまり目立たず、ふき取りやすい材質を選定。「松田さんの提案がなかったら落書きされていたはず」と夫人も納得顔だ。施主と設計、施工の担当者「チーム」の力が集まる一軒となっている。


キッチンは少し奥まり、ほかの場所と程よい距離感


ダイニングからリビング、外の景色を眺めると奥行を感じられる


Gさんはウッドデッキでバーベキューをするのが夢という


窓の向こうにはGさん手作りの坪庭があり、「お風呂も最高!」と話す


全体的に洋風だが、「和室も作りたい」と琉球畳を使った4畳半の広さに

[DATA]
家族構成:夫婦、子ども2人
敷地面積:278.80㎡(約84.33坪) 床面積:109.82㎡(約33.22坪)
用途地域:第一種中高層住居専用地域
躯体構造:鉄筋コンクリート
設計:アイムホームデザイン 施工:(株)アイムホーム
[問い合わせ先]
(株)アイムホーム
098-923-1646
www.imhome-okinawa.co.jp/
写真/比嘉秀明撮影  編集/週刊タイムス住宅新聞編集部
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 年末年始特別号 第一集 第1617号・2016年12月30日紙面から掲載
 

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