水回り集約 1階広く|(株)新洋|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

お住まい拝見

お住まい拝見

2015年12月30日更新

水回り集約 1階広く|(株)新洋

「行事や飲み会などで人が集まることが多いんです」と話す新垣さん(44)。自宅は、那覇市内の住宅地に建つ鉄筋コンクリート造2階建て。水回りや家族の個室を2階に集約し、1階を広々とした空間に。LDKの南側の大きな窓から吹く心地良い風を感じながら、夫婦と子ども3人がにぎやかに暮らす。

大開口で風取り込む

新垣さん宅(夫婦 子ども3人 自由設計 RC造)


琉球石灰岩のヒンプンが印象深い新垣さん宅。室内に入ると壁や天井の角は丸みを帯び、クリのフローリングや木製の家具と相まって柔らかい雰囲気が漂う。
特徴的なのは、2階に水回りや個室をまとめることで、広さを確保した1階。LDKだけで約17・5畳あり、新垣さんは「行事などで人がたくさん集まれる」と重宝がる。南側には幅2・4㍍の大きな掃き出し窓があり、開け放てばデッキとつながり一体化。心地よい風も吹き抜けていく。
掘りごたつでお酒を飲みながら愛猫と遊ぶのが、新垣さんの癒やしの時間。子どもたちも集い、家族だんらんの場となっている。
西側の壁一面には酒瓶がぎっしり詰まった酒棚。階段に面した裏側はガラス張りで「リビングから棚越しに、階段を通る家族の気配が分かるのがいい」と夫人(44)は話す。

夫婦の図面 設計に
「いつか家を造るために」と、新垣さんが20代で購入した実家近くの土地で家づくり。見学会を回り、「建材の特徴をデメリットまで教えてくれた親切さから新洋さんを選んだ」と夫人。
夫婦で大まかな図面を作成。玄関は家族用と来客用に分ける、和室の床下に収納を設けるなど、設計に反映してもらった。水回りも「洗濯して、干す、畳む、収めるまで動線が短く効率的」と夫人は満足する。
「これからも人が集まる、にぎやかな家にしていきたい」と夫婦は口をそろえた。


南側のデッキから1階のLDKを見る。北側にある玄関や小窓(写真奥)を開けると、一気に風が通り抜ける


LDKにある酒棚。大きなかめを置くため、床の強度を高めた(右写真)。階段側からは酒屋のディスプレーのよう

 新洋担当者に聞く 設計のポイント 
柱の厚み調整 室内広々
新垣さん宅の敷地は、東西に隣家が近接し、南北に細長い。設計した上原邦広さんは「室内空間を広げるため、柱を幅広にして厚みをなくした」と説明。水回りを2階にまとめたことも、人が集まれる広い空間作りにつながった。
通風を考慮し、南側に幅2.4メートルの引き込み式の窓を設置=写真。2階部分が南に約2メートルせり出すよう設計したことで、雨天でも窓が開放できる。
壁の中には空気層を設けて断熱。熱せられた空気が抜ける出口も設けている。夫人は「夏場は扇風機で十分涼しく、以前の家よりエアコンを使うことが減った」と効果を実感している。
[DATA]
家族構成:夫婦、子ども3人
敷地面積:166.36㎡(約50.32坪)
1階床面積:61.27㎡(約18.53坪)
2階床面積:66.99㎡(約20.26坪)
躯体構造:鉄筋コンクリート造ラーメン構造
設計・施工:(株)新洋 一級建築士 上原邦広

[設計・問い合わせ先]
(株)新洋
0120-078-906
http://www.shinyo21.co.jp/
写 真/比嘉秀明撮影
編 集/週刊タイムス住宅新聞編集部

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1565号・2015年12月30日紙面から掲載

お住まい拝見

タグから記事を探す

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2122

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る