企業・ひとの取り組み
2016年5月6日更新
女性の住環境を支えたい|(株)ベルフラワーハウジング
自身が生まれ育った那覇市中心部に不動産オフィス「ベルフラワーハウジング」を構えて2年目。代表の田﨑ゆかりさんは、女性ならではの感性を生かし、女性のための住宅供給サポートに携わる。
(株)ベルフラワーハウジング
代表取締役 田﨑ゆかりさん
不動産 きめ細やかに対応
不動産業に携わるきっかけは?
シングルマザーになり、沖縄の実家に戻って、子育てと両立しながら不動産会社3社に勤めました。そのときに驚いたのは、シングルマザーからの相談の多さ。離婚後、実家を頼ることもできず、子どもを連れて住むところが決まらない。住所が決まらないと仕事も探せない。そんな行き場のない母親たちに対して、役に立てないもどかしさを感じていました。家は安心できる場所。シングルの女性が安心して住める家を提供したいと考え、2年前に独立しました。
独立して変わった点は?
お客さまのお手伝いが自由にできるという点で、フットワークが軽くなりました。すべての業務を一人でやらなきゃいけない大変さもありますが、仕事の質は深まりました。
不動産を扱うにあたっては、物件に対して自分の主観、先入観で決めつけず、いいとこ探しをするようにしています。そうすることで、ご案内するお客さま自身の感覚で物件の魅力を感じるお手伝いができると考えます。きめ細やかに対応していきたいですね。
今後の目標は?
独立後、不動産コンサルティングのプロジェクトチームに関わりました。内装のコーディネートから資産活用までトータルで提案します。不動産の仕事は奥が深い。いずれは「不動産コンサルティング」の資格も取得したいです。
私はとても読書が好きで、本から多くのことを学び、助けられてきました。いつか働く女性を応援できる「図書室のあるアパートメント」を手掛けてみたいですね。
こだわりのオフィス
手描きイラストを看板に
ベルフラワーハウジングの看板イラスト=左写真=は、田﨑さんが描いた作品。社名の「ベルフラワー」は、いつも背中を押してくれる親友の名前と、自身のニックネームから一文字ずつ取って名付けたという。
那覇市の西側が見渡せる場所に構えるオフィスは、リノベーションされた中古マンション。もともとベランダだった場所を前の持ち主が改装したスペース=右写真=には、観葉植物とイスを置き癒やしの空間に。壁に貼った黒板シートには、田﨑さんが定期的に好きなイラストを描く。オフィスは田﨑さんのこだわりが散りばめられた心地よい空間だ。
たさき・ゆかり
1959年、那覇市生まれ。大学卒業後、国内航空会社のキャビンアテンダントとして約10年勤務。結婚後は福岡へ。帰沖後、40代で不動産業界に転身。2014年末に「ベルフラワーハウジング」を設立。宅地建物取引士。
ベルフラワーハウジング
沖縄県那覇市泉崎2-101-19-401
電話:098-987-0684(完全予約制)
取 材/西香南(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1583号・2016年5月6日紙面から掲載