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2017年11月10日更新

入居拒まない新制度が開始|気になるコト調べます!㉗

空き家・空き室を生かし、低額所得者や高齢者などの入居を拒まない賃貸住宅として登録する「新たな住宅セーフティーネット制度」が2017年10月25日、スタートした。改修費補助などの経済的支援や、見守りサポートなどの入居支援も実施し、要配慮者の円滑な入居を図る同制度について紹介する。

三つの柱で入居を支援

新たな住宅セーフティーネット制度
民間賃貸の住宅ストックを有効活用

「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の一部が改正されたことによってできた、新たな住宅セーフティーネット制度。①賃貸住宅への入居を断られるケースの多い低額所得者や高齢者、障がい者、外国人、ひとり親世帯などといった「住宅確保要配慮者」に向けた賃貸住宅の登録制度、②登録住宅の改修や入居への経済的支援、③住宅確保要配慮者に対する居住支援の三つの柱からなる。
背景には、2015年に601万世帯だった高齢者の単身世帯が、2025年には701万世帯(推計)になるなど要配慮者の増加が見込まれることと、空き家や空き室の増加がある。
①は、大家など賃貸人が、所有する空き家や空き室を、「要配慮者の入居を拒まない住宅」として登録するもの。セーフティーネット住宅情報提供システム(www.safetynet-jutaku.jp)で情報が公開されるため、入居希望者は情報を得やすくなり、賃貸人も空き物件情報の周知を図れる。アパート全体ではなく1戸からでも登録できるほか、「高齢者の入居は拒まない」など範囲を設定したり条件を付すことも可能だ。
登録する際は、システム上で登録した後、平面図など必要書類を県住宅課企画班(那覇市内の物件は那覇市建設企画課住宅政策グループ)に提出し申請する。床面積が25平方メートル以上、耐震性があること、一定の設備(台所、トイレ、浴室など)があることなど、登録基準も設けられているので、担当窓口などで事前に確認を。
 

新たな住宅セーフティーネット制度のイメージ


 

改修費の補助や融資も

②の経済的支援としてまず挙げられるのが、国による改修工事費の補助。手すりやエレベーターの設置、段差解消などのバリアフリー改修工事、居住のために最低限必要と認められた防水などの補修・改修工事などが対象となる。
補助率は3分の1で、1戸あたり最大50万円(間取り変更、耐震改修工事、シェアハウスにするための改修の場合は1戸あたり100万円)。
ただし、補助を受けた場合、10年間は要配慮者専用住宅として管理しなければならず、要配慮者以外を入居させることができない。補助金は2019年度までの時限措置となる。
また、登録住宅に対するリフォーム資金として、沖縄振興開発金融公庫から最大8割の融資も受けられる(返済期間20年、固定金利で11月1日現在は0.9%)。
入居者の負担軽減のため、国と地方公共団体による家賃や家賃債務保証料に対しての補助もあるが、県内で実施しているところはまだない。
③の居住支援では、情報提供や相談、見守りなどの生活支援や家賃債務保証などを行う法人を、居住支援法人として県が指定できるほか、地方公共団体や不動産関係団体、居住支援団体などからなる居住支援協議会も、円滑な入居をサポート。居住支援法人や居住支援協議会には、国から活動費の支援措置もある。
生活保護受給者などが家賃を滞納したときに、市町村の福祉部局などから賃貸人に家賃を直接支払う「代理納付」の推進も図るほか、家賃債務保証を行う保証会社への保険もできた。
11月1日現在、県・那覇市ともに、受け付けた申請はまだ0件。今後、制度がうまく活用されるよう期待が掛かる。


<問い合わせ>
県住宅課
098-866-2418

那覇市建設企画課
098-951-3235

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編集/出嶋佳
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1662号・2017年11月10日紙面から掲載

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「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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