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2017年9月29日更新

[TOPIC]温度・湿度調整が快眠のカギ|寝室のしつらえと寝具選びのポイント

まだまだ残暑厳しい沖縄。夜、寝付きが悪い、途中で起きてしまうなどの悩みがある人は、寝室の環境や寝具選びに原因があることも。沖縄寝具製造協同組合の組合員で睡眠環境アドバイザーの新垣浩史さん(39)は、「高温多湿な沖縄で特にポイントになるのは、空調や寝具を活用した温度と湿度調整」と話す。

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快適な睡眠環境づくり~寝室のしつらえと寝具選び

まだまだ残暑厳しい沖縄。夜、寝付きが悪い、途中で起きてしまうなどの悩みがある人は、寝室の環境や寝具選びに原因があることも。沖縄寝具製造協同組合の組合員で睡眠環境アドバイザーの新垣浩史さん(39)は、「高温多湿な沖縄で特にポイントになるのは、空調や寝具を活用した温度と湿度調整」と話す。


目安は室温16~26度、湿度50~60%

「上質な睡眠を得るための環境づくりの要素は、温度・湿度、寝具、音、光、香り。中でも高温多湿な沖縄でポイントになるのは、温度と湿度の調整」と新垣さん。
個人差はあるものの、睡眠に適した室温と湿度の目安は「室温16~26度、湿度は50~60%」。エアコンを上手に活用して調整しよう。エアコンが苦手という人は扇風機を使うのもいいそう。「その際、直接体に当てるのではなく、室内に向けて回すのがコツ。部屋全体の空気が循環するだけで快適になりますよ」。
色彩効果を利用するのも手。ブルーや淡いクリーム色、ラベンダーなど、涼し気で鎮静作用のある色を寝室の壁紙やカーテン、ベッドカバーなどに取り入れるのもいいという。

寝具は寝姿勢と吸湿発散性を重視

見落としがちなのが寝床内の温度や湿度。「理想は、温度33度、湿度50%。体温で暖まった空気を逃さず、快適な寝姿勢を保つためには、寝具の素材選びもポイントです」と新垣さん。敷き布団については「近年は低反発タイプが多く出回っていますが、素材がウレタンなので湿気を吸ってムレやすい。その点、高反発性の寝具は繊維質で通気性がいいため沖縄向き。夏はムレにくく冬は布団をかけることで保温効果もあります」と説明する。
枕の中材も同様。そばがらや綿、羽毛、低反発とさまざまあるが、新垣さんが薦めるのはパイプ。「湿気を吸わず通気性が保てる上、堅さもある程度あって安定するので寝返りも打ちやすい」のがその理由だ。適正な寝姿勢を保つ枕の高さや堅さは個人差があるので、専門ショップなどで相談しよう。
掛け布団も重要とも。「クーラーをつけて寝ている場合、おなかから足元が冷えて夜中のトイレの回数が増えるケースが多い。寝ている間は血圧も体温も下がるので、寒過ぎても目が覚める原因になる」からだ。まだまだ残暑厳しい沖縄はタオルケット1枚などで寝がちだが、「寝床内の暖まった空気を逃さないためにも夏用の掛け布団を使うのがオススメ。中わたは吸湿発散性に優れた羽毛、羊毛、シルクなどの動物性繊維が向いています」と説明する。
そのほかにも、就寝時は眠りを妨げる音を消すのはもちろん、眠る1時間くらい前からは極力蛍光灯を消し、間接照明に切り替えてリラックス。鎮静作用のある、ヒノキやラベンダーなどのアロマをたくのもいいそう。
新垣さんは「香りを変える、シーツや寝具を変えるなど気軽にできることから、快適な睡眠環境づくりを始めてみて」と促した。

 

寝室のしつらえと寝具選びのポイント


資料提供/眠りの駅浦添店



県内寝具業4社 組合設立

県産素材を生かした寝具の開発などを目的に、このほど「沖縄寝具製造協同組合」(上間文覚代表)が発足。組合員は沖縄県内で寝具の製造・販売に携わる屋冨祖商事、マルイチ、大山タタミ店、眠りの駅浦添店の4社。
同組合専務理事で眠りの駅浦添店代表の新垣浩史さんは、「沖縄で布団や枕類が製造されていることを知らない県民は多いが、県内企業だからこそ沖縄の環境に適した製品を開発できる」と力を込める。同店で扱っている寝具も大半は県産品。布団や枕類の選び方のアドバイスを求めて相談にやってくる顧客が多いという。「特に県産ビーグは一本一本に腰があって丈夫な上、香りも良いと根強いファンが多い。今後は県産ビーグを生かした寝具や、紅型などの伝統工芸を取り入れた寝具などの商品開発を手掛け、県産の寝具のブランド化を目指したい」と語った。




新垣浩史さん
あらかき・ひろふみ/眠りの駅浦添店代表。睡眠環境アドバイザー。沖縄寝具製造協同組合専務理事。寝室のコーディネートおよび無料睡眠診断実施中。

眠りの駅浦添店
098-876-2886
 


編集/徳正美
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1656号・2017年9月29日紙面から掲載

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