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2020年1月3日更新

シンプルで快適 装飾映える漆喰|サイアスホーム(株)

[心地よさ楽しむ自然由来の家]本島中部のHさん(34)宅は、漆喰や無垢材など自然由来の建材を使って建てられた平屋。夫人(33)好みにディスプレーされた雑貨やグリーンが引き立つ開放的な空間は、子どもたちの遊び場になるだけでなく、家事動線にも配慮されている。


高い天井で開放的なリビング。天井や壁はシンプルな漆喰(しっくい)仕上げなので、照明や雑貨類、凹凸のあるコーラルストーン(テレビ台のある壁のタイル)などが引き立って見える


Hさん宅
補強CB造
サイアスホーム(株)
 

子ども集まっても広々

Hさん宅の室内は、無垢材の床や建具と、漆喰仕上げの壁や天井が相まって柔らかい印象。そこに夫人が選んだ照明や装飾用のタイル、雑貨、ドライフラワー、多肉植物などが彩りを添える。「漆喰はクロスに比べて色や柄が限られるけれど、シンプルな分、飾っているものがよく映えます」と、季節に合わせたディスプレーを楽しむ。

設計を手がけたサイアスホーム(株)の屋慶名功さんは「漆喰は調湿、においを吸着分解、耐火、抗菌、防汚などたくさんの効果もあります」と説明する。実際、取材時も、室内で愛犬を飼っていることに気付かないほどだった。加えて、Hさんは「傷や汚れがついても、自分で漆喰を塗ってメンテナンスできるのも魅力。何か飾るために穴が開いても、後で埋められます」と話した。


キッチンの隣に書斎

家族が集うのは、天井高3.4メートルのリビング・ダイニング。ハイサイドライトからは光が入るほか、「室内で暖まった空気を逃がすこともできます」と屋慶名さん。

タイル張りのテラスに面した、幅3.6メートルの開口部を開け放てば室内外が一体化。空間全体が長男(6)と長女(3)の広い遊び場となる。Hさんは「開放的で気持ちいい。子ども連れの友人が集まっても思う存分遊ばせられます」と満足そう。

夫人のお気に入りは、黄色のカラー漆喰と床のタイルが目を引くキッチン。「家中の様子が分かるし、広いので作業中に誰かが冷蔵庫を開けに来ても余裕です」。隣にパントリーもあるため、前の住まいでは使わないものを入れていたというつり戸棚は設けず、代わりに飾り棚を設置した。さらにその隣には家族みんなで使う書斎。「子どもたちが宿題をするようになっても、キッチンにいながら対応できます」。


LDK。写真左手の開口部を開け放てば、テラスと一体化して使える。キッチンの黄色と、廊下奥の薄紫色のカラー漆喰がアクセントになっている
 

広々した玄関。木製のように見えるドアは、木目調のアルミ製で家全体の雰囲気とマッチしている。左手には自転車が置けるほど広いシューズクロークがある

テラス。「共働きで手入れするのが難しいから」と、全体をタイル敷きにした


2室に仕切れる子ども室。現在は1室として使い、子どもたちが伸び伸び遊ぶ


 

洗濯から片付けまで効率よく

「『いつかはマイホームを』と考えていたので、夫婦で勉強しながら、積極的に互いの理想など家造りの話をするようにしていました」と、Hさん。何度も同社の見学会に通ううちに、漆喰をはじめ、化学接着剤を使わない「無添加住宅」の良さを知ったという。夫人は「小さい子どもがいるので、安心できて魅力的。キッチンカウンターのタイルなど細かい部分にも対応してもらえた」ため、依頼することにした。

共働きの夫婦が求めたのは、効率的な家事動線。そこで屋慶名さんは、キッチンや水回りなどを南側にまとめた。中でも浴室回りは、服を脱ぐ・洗濯・干すの動線が短いだけでなく、「脱衣室を1.6帖と広くすることで入浴後の着替えを置くスペースができ、片付けるまでが近い」という。

プライバシーにも配慮。Hさん宅の敷地は、東側に住宅があり、西側も住宅予定地だった。そのため、東は高さ2.6メートルの塀で外からの視線をカット。Hさんは「カーテンを開けっ放しでも気になりません」。一方、西側は窓を高めに設け、隣家が建っても視線が合いにくくした。

天井と外壁は、天然素材で調湿効果もあるという炭化コルクで内断熱。「漆喰との相乗効果なのか、床はいつでもサラサラだし、カビも生えない」と夫人は喜ぶ。家族の好みを柔軟に受け入れてくれる家は、家族が健やかに過ごせる家でもあった。


キッチン。背後の壁はつり戸棚の代わりに飾り棚を設けた。ワークトップの目の前にはニッチがあり、よく使う調味料などが収納できる


ダイニング側から見たカウンター。上部に貼られたコラベルタイルは夫人のこだわり。ダイニングテーブル側のニッチは、カウンターの厚みをできるだけ抑えるため、キッチン側のニッチの高さとずらして設けた
 

書斎=左=とパントリー。弧を描いた入り口は漆喰ならでは。左手の壁にはホーローパネルが貼られており、家族の予定を書いたり、子どもたちの落書きスペースとなっている
 

洗面室。右手に脱衣室、正面に物干し場と、効率良く作業できる
 

 

トイレ。腰壁のようにレンガ調のタイルが貼られ、カフェのよう


外観。ポーチに掛けられたアイアン製の妻飾りがかわいらしい



[DATA]
家族構成:夫婦、子ども2人
敷地面積:259.36平方メートル(約78.4坪)
1階床面積:95.57平方メートル(約28.9坪)
躯体構造:補強コンクリートブロック造
用途地域:第一種低層住居専用地域
設  計:サイアスホーム(株)  屋慶名功
コーディネート:サイアスホーム(株)
施  工:サイアスホーム(株)


[問い合わせ先]
サイアスホーム(株)
0120‐881‐080
https://www.saias-home.co.jp/


撮影/比嘉秀明 
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1774号・2020年1月3日紙面から掲載

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