住まいをきれい・快適・安全に 第33回トータルリビングショウ 初出展・新規事業ぞくぞく!|気になるコト調べます!拡大版[54]|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

スペシャルコンテンツ

特集・企画

2019年11月1日更新

住まいをきれい・快適・安全に 第33回トータルリビングショウ 初出展・新規事業ぞくぞく!|気になるコト調べます!拡大版[54]

10月18日~20日の3日間、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれた「第33回沖縄県トータルリビングショウ」(主催・沖縄タイムス社、タイムス住宅新聞社)では、さまざまな初出展の業者や初出品の商品が見られた。その中から、記者が気になったものを紹介!

 ゾート感あふれる竹のあずまや
 

今回初出展した(株)エコロジーアートが販売するのは、南国リゾート感あふれる竹で組まれたあずまや「バンブーハウス」。フィリピン産の肉厚な竹は現地では建材にも使われ、くぎを打っても割れにくいしっかりしたもの。幾重にも板を重ねた上に葉を載せた屋根は雨漏りしにくく、大きな日陰をつくって暑さをしのぐ。展示していたのは3人掛けのベンチが3面に付いていて、合計9人が中央のテーブルを囲んでゆったりと休むことができるサイズ。

「庭の広さに合わせてオーダーメードで作れる」と同社代表取締役の西武彦さん。「一つ一つを手作業で組み立てるため製作には2週間ほどかかる。価格帯は80万~100万円」。あずまやのほかにも、ベンチやベッドなどの家具も製作できるという。問い合わせはエコロジーアート(電話=098-992-1228)。



災から守るスプリンクラー

合同会社水防協沖縄は、住宅用スプリンクラーの設置を呼び掛けている。同社代表の有岡哲司さんは「火の不始末や不審火が全国的に増加傾向。火災から家族の命と家財を守るためにぜひ取り付けてほしい」と話す。

同スプリンクラーは火災警報器(感知器など)と家庭用水道を利用してシンプルで低コストな設計を実現した。一戸建て住宅、アパートやマンションなどさまざまな住宅に設置できる。配水管は天井裏などに取り付けるが、特徴的なのは非常時にのみ水が管内を流れること。「通常は管内が空の状態だから流水音がしないし、結露の心配もない」。感知器の誤作動があっても、スプリンクラーヘッドから水が出ないようにもなっている。火災発生時は火災警報と連動して水が自動的に流れる仕組みになっていて、消防の消火確認後に復帰ボタンを押せば、管内の水が排水される。「4LDKの一戸建て住宅で設置コストは約100万円。現在、リース契約もできるよう検討している」と有岡さん。問い合わせは水防協沖縄(電話=098-955-4795)。



段×収納を屋外にも

城東テクノ(株)(大阪府)が販売する「ハウスステップ」は、掃き出し窓や勝手口から屋外に出るときの段差を解消する階段。踏み面の部分を開けると収納になっており、子どもの遊び道具やガーデニング用具、防災グッズ入れに大活躍しそうだ。大きさが選べるボックスタイプ=上写真=や、扇形で角がないデザインのRタイプなど、スペースや用途に合わせて組み合わせることもできる。

担当者は「石の強さと樹脂のしなやかさを持った素材でできていて荷重や紫外線などにも耐久性があります」とアピールする。「県内では量販店には卸していなくて、工務店などで取り寄せてもらえます。コンクリートで階段を作るよりも安価で機能的」と話す。商品に関する問い合わせは城東テクノ(フリーダイヤル=0120-106011)。



ち放しコンクリートがよみがえる

              ▼

カッコよさが際立つ打ち放しコンクリートも、年月がたてば黒ずみ、劣化する。長年外壁塗装を手掛けてきた(株)エースが力を注いでいるのが、打ち放しコンクリート専用の補修復元施工。担当者は「セメントを塗るような感覚の工法で、劣化しにくく耐久性がある」と話す。

ひび割れや剥がれなどの劣化部分の補修はもちろんだが、施工後は新築と思わせるほど。セメントと同系材料を使ってコーティングしているから目立ちにくく、スポンジなどを使って手作業で表面の質感を再現。また無機系材料だから顔料塗装よりも劣化しにくく、撥水(はっすい)効果もあるという。「2階建ての一軒家で施工は1カ月ほど」と担当者。問い合わせはエース(フリーダイヤル=0120-394-001)。


った汚れ スッキリ解決

              ▼
(株)ジョイ環境ソリューション事業部がことし5月から展開しているのは、建物中の困った汚れを根こそぎ落とす「TESD工法」と呼ばれる洗浄保護施工。特殊な洗浄剤を浸透させて、カビやさび、水あか、油汚れを浮かせて落としながら、防菌・防カビ工事を施す。コンクリートやれんがなどのほか、畳、クロス、木材まで、汚れと素材に応じた洗浄剤を使用する。風呂場、シンク、天井や壁、ガラスの曇りまで、家中まるごときれいにしてくれるとなると、大掃除が迫るこの時期にはうってつけだろう。

担当者は「ブラシなどでこすり落とすクリーニングとは違い、溶剤で浮かせて落とすので材を傷つけにくく長期間維持できる」と話す。「劇物を使わず、食品添加物と同様の成分でできているから安全。施工もスピーディー」。問い合わせはジョイ環境ソリューション事業部(電話=098-983-7811)。


崎県産の杉材をアピール

▲写真①


▲写真②

県内で続く木造人気に伴って、今年のリビングショウには宮崎県から同県木材協同組合連合会も初出展し、宮崎県産の杉をPRした=上写真①。

同連合会の伊牟田利子事務局次長は「宮崎県産の杉材は、東北など寒い地方の杉に比べて油分を多く含む。この杉精油の効果で白アリに強く、ゴキブリやダニよけにもなる」と説明。ほかにも「調湿効果があり、高温多湿の沖縄にも適した建材」とアピールした。

さらに「柔らかく、加工がしやすい。フローリング材にするとクッション性が高く足触りも良い」などと長所を挙げた。来場者はブースに使われている杉材の感触や香りを実際に確かめていた。

伊牟田事務局次長は、「沖縄と宮崎はそう遠くない。輸送もしやすいし、多くの方に利用していただきたい」と話した。建材としての利用のほか、宮崎県の杉材を木育や小物に加工した商品も紹介。積み木やお弁当箱、お祝儀袋など=上写真②=が来場者の注目を集めていた。

問い合わせは同連合会(電話=0985-24-3400)


然の力で湿度コントロール

▲図①


▲図②

(有)石垣設計室が提案するのは、自然の力で湿度をコントロールする「WB HOUSE」。木造在来工法をベースに長野県の宮大工が編み出した(株)ウッドビルドのWB工法を取り入れたものだ=上図①・図②。

ポイントは①湿気や臭い、化学物質を通す「コットンクロス」と、②気温の変化で伸縮する「形状記憶合金を利用した通気口」。ウッドビル社の担当は「湿気や臭い、家具や家電が発する化学物質は、室内壁に張ったコットンクロスを透過し、壁内の通気層を通って屋外へ排出される。床下や小屋裏にある通気口は、21度~24度になると開き、15度~17度で閉まるため、夏は通気性を、冬は断熱性を高められ、省エネ効果が期待できる」と説明する。石垣設計室の石垣三夫代表取締役は「家も人も健康を害する元になるのがカビ。換気システムに頼らず、自然の力だけで湿度をコントロールできるWBハウスは、湿度の高い沖縄にこそ適した家」と力を込める。

問い合わせは(有)石垣設計室石垣オフィス(電話=0980-82-3210)、浦添オフィス(098-988-8153)。


気になるコト調べます!一覧


取材/川本莉菜子・東江菜穂・徳正美
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1765号・2019年11月1日紙面から掲載

特集・企画

タグから記事を探す

この連載の記事

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2122

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る