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2017年1月6日更新

人権と平和考える居場所【そいそいハウス】|共に支える地域のチカラ⑧

米軍普天間飛行場に隣接する宜野湾市新城で、子どもたちが気軽に集える居場所と、人権・平和を考える機会を提供する「そいそいハウス」。基地の街から新たな視点で地域の交流を促す。

子どもたちが気軽に集い、安心して過ごせる居場所と、平和・人権の大切さを基地の街から発信したい

宜野湾市新城、いすの木通りにある「そいそいハウス」。放課後や土日には、小学生を中心に地域の子どもたちが集い、宿題をしたり遊んだりと思い思いの時間を過ごす。
「ここにはキッチンや畳間、浴室、押し入れもあるので、子どもたちはかくれんぼをしてみたりと楽しそう」と話すのは、運営する市民グループ「普天間居場所づくりプロジェクト」代表の赤嶺和伸さん。
同プロジェクトは、子どもの居場所についてのシンポジウムをきっかけに、昨年5月に結成された。「子どもたちの状況が見えづらくなっている今だからこそ、自由に訪れ、遊び、学べる場所が必要。地域柄、航空機の騒音で学校の授業が中断したりと、学習環境や生活にも基地の影響を受ける。地域の問題と子どもの居場所づくりは切り離せない」。
夏休みを見据え、子どもたちが気軽に集える居場所と、平和・人権を考える拠点として、7月にそいそいハウスを開所した。
ハウスは火曜日が休所。平日はおやつを用意し、土日は、ご飯を食べていない子がいれば、子どもたちと一緒に軽食を用意する。子どもたちと関わる中で、それぞれの「困りごと」も見えてきた。虫歯だらけの子、転校生でなじめない子、ダブルの子…。「ここに来ることで安心できる時間が少しでも提供できれば」と思いを寄せる。

基地の街の日常から
平和・人権事業では、普天間飛行場のある街を案内する「命どぅ宝ツアー」を行う。「私たちが日常的に見慣れた光景を見て、聞いて、肌で感じてもらい、平和と人権を考えるきっかけになれば」と赤嶺さん。国内外から個人や団体を受け入れ、好評を得ている。また、個人や団体が平和や人権について勉強会や意見交換ができるレンタルルームも展開する。
活動はすべてボランティア。SNSで活動発信を通し、県内外から支援を得る。赤嶺さんは、「今後は、中高生を受け入れる体制づくり、緊急避難で利用できるシェルター的な機能も備えていきたい」と先を見据える。
◆ ◆ ◆
「地域の高齢者と接することで、子どもたちは視野を広げる機会に。いろいろな方が関わってくれるとうれしい」と赤嶺さん。地域や行政との関係も深めながら世代を超えた交流を育む。


そいそいハウスを訪れるのは現在、小学生が中心。縄跳びをしたり本を読んだり、宿題をしたり…、子どもたちはそれぞれがやりたいことをして過ごす(2016年12月17日、宜野湾市新城「そいそいハウス」)


普天間飛行場のある街を案内する「命どぅ宝ツアー」の様子(同プロジェクト提供)


壁の張り紙。子どもにも分かりやすい言葉で人権を伝える


住宅やアパート、飲食店などが立ち並ぶいすの木通り。左奥には普天間飛行場がある


市民グループ「普天間居場所づくりプロジェクト」代表 赤嶺和伸さん(62)

 Topic 
情報発信で広がる支援
Q. フェイスブックなどを通して、活動についての情報発信に力を入れていますね。
 A. 赤嶺   フェイスブックでは、毎日のように活動の様子を発信しています。子どもたちと料理を作ったときは、使った食材などまで記載。親御さんが安心感を得たり、県外の方が沖縄という地域を知る機会にもなると考えるからです。ありがたいことに、支援の輪は県内外に広がっています。例えば、県外からはエアコンや子どもたちのためにたこ焼き器の寄贈がありました。県内からも金銭的なサポート、絵本や野菜などの食料品、使わなくなった冷蔵庫の寄贈があったりと、本当に感謝しています。引き続き、多くのサポートをいただけるとうれしいです。
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1618号・2017年1月6日紙面から掲載
 

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比嘉千賀子

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住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

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