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2016年11月10日更新
ウッディフェア開催中 沖縄市で11月13日(日)まで
「島の木 物語」をテーマにした沖縄ウッディフェアが11月10日(木)から、沖縄市のプラザハウスショッピングセンターで開かれている。13日(日)まで。63工房の木工製品の展示販売やワークショップも開催。恒例の提案コーナーでは「食卓物語」と題し、県産木材を使ったダイニングキッチン用品を展示して木のぬくもりを暮らしに生かす提案をする。
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木のぬくもりを暮らしに
食卓に県産木材使った製品を木とうるし工房「ぬりトン」
口に触れる柔らかさ
八重瀬町にある木とうるし工房「ぬりトン」。森田哲也、敦子さんが創作活動に励む。フェアには、はしやスプーンフォーク、皿、菓子入れ、コースターなどを出品する。使用するのはモクマオウ、フクギ、アカギ、カンヒザクラ、ソウシジュ、リュウキュウマツといった県産の素材が多い。「堅さやしなやかさ、色合い、香りなど、木にはそれぞれ特徴があり、同じ材質でも年輪や色合いが変わる。木が肌に触れることで癒やされるし、はしやスプーンなどは口に触れた感じもいいし、皿に当たったときの音も柔らかい」と、敦子さんは木の良さを伝える。
中には漆を塗った製品もある。「天然の塗料で艶が出る。柔らかいスポンジで水洗いして、布巾で拭くだけでOK」と、気軽に使える点をアピールした。
県産木材を中心に制作された作品
木目が美しいリュウキュウマツのプレート(大小)
フクギで作られた子ども用はし
【こだわり】いくつものノミやナイフを使い分け一彫りずつ丁寧に仕上げる
森田敦子さん
西石垣 友里子さん
楽しく簡単お手入れ
西石垣友里子さんは浦添市内間に工房を構えている。出品するのは皿やヘラなど。柔らかくて加工しやすいセンダンや、堅くてダークな色のソウシジュを使った製品が並ぶ。「楽しく簡単にお手入れできて、毎日使ってもらいたいというのが私の作品づくりの基本」と西石垣さん。自分でも使っていてその使い心地の良さを体感しているという。「洗って水気を拭き取り、キッチンペーパーなどで食用オイルをさっと塗っておくだけ。熱い料理も大丈夫で、日常使いにおすすめ」とにっこり。
「木は欠けてしまったとしても、さらに削っていくと新しい姿になって、再生できるところも魅力」と目を輝かせる。使い手の要望も取り入れ、ヘラやしゃもじは右利き用、左利き用がある。「使い勝手を良くすることで長く使ってもらいたい」と話していた。
ワンプレートで使えるような皿(奥の3枚)やカッティングボード(手前左)、離乳食用の立つスプーン(中央)などを出品予定
利き手に応じて作られたヘラやしゃもじ。写真は左利き用
【こだわり】作業の合間に何度も刃先を研ぎながら作品を作る
西石垣友里子さん
木育と食育にも注目
ことし21回目を迎えた沖縄ウッディフェア(主催・同実行委員会、新垣隆実行委員長)。木製品の良さをアピールするとともに、住環境の向上を目的としている。毎回、実施する提案コーナーは、今回「食卓物語」がテーマ。はしやスプーン、フォーク、皿など、日常的に使う製品を紹介する。事務局長の屋宜政廣さん(写真)は「自然素材を使ったカトラリーや食器は使い込むほどに味が出て、愛着も湧く。食育に注目が集まっている中、暮らしに密着した提案をしたい」と話す。各工房でも家具などの大型製品だけでなく、カトラリーの需要が増える傾向にもあるという。「木の製品は長持ちするので、使い続けられる。一つの物を幼いころから大切にするという『木育』にもつながる」と、木工製品の奥深い魅力を語る。
また、イベントのテーマとなっている「島の木 物語」について、「沖縄の気候風土で育まれた木は、他の地域とは異なる独特の育ち方をしている。そのウチナー素材の良さを多くの皆さんに伝えたい」と屋宜さん。木工芸品以外にも陶器や染織、ガラス工芸などの出店もあり、「多くの方に来場してもらいたい」と呼び掛けている。
インフォメーション
■フェアは11月13日(日)まで。開催時間は10時~20時。入場無料。各イベントは次のとおり。
①来場者プレゼント 苗木の無料配布(開催期間中、正午より配布開始。先着順)。
②積み木コーナー 木の香りがする5000個の積み木の山で遊ぶことができる。
③オークション(11日(金)12時30分~) 出展者から提供された製品をオークションにかけ、収益の一部を熊本地震の義援金として寄付。
■問い合わせ先/同実行委員会(沖縄マーケットプランニング内) 電話098-877-8588
※各イベントの詳細はコチラからご確認頂けます。
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