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2025年5月23日更新

心地いい幸せな場所に|アートを持ち帰ろう(50)

文/本村ひろみ

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心地いい幸せな場所に

「想い出のカルタヘナ」
60ミリ×72ミリ
300000円(税込み)


旅の思い出 砂絵がいざなう


「いい雰囲気」「なんだか落ち着く」「ここで好きな音楽聴きながらのんびりしたい」

もし部屋を訪れた人がそんな感想を言ってくれたら、きっとうれしくなるに違いない。くつろげる空間は最強だ。一日の緊張を和らげる場所が家にあれば、帰宅の足も軽くなる。例えば、やわらかい照明に窓からの風景、部屋の観葉植物。身体になじむソファ。スピーカーから流れてくるご機嫌な音楽。そして壁には暖色系の温かい絵。眺めていると旅に出かけたくなる。そんな居心地のいい部屋に砂絵作家・長嶺克洋の作品はよく似合う。郷愁を誘う彼の作品の前に立つと、熱を帯びた乾いた風と潮の香りも感じられそうだ。

DISFRUTA LA VIDA

長嶺はスケボーで世界一周をしようと旅に出た。米国に渡りサンフランシスコから南下してラテンアメリカへ。祖母がペルー生まれの日系2世でリマには親戚もいる。旅人が多い中南米で彼は友人をつくり、ラテンミュージシャンとストリートや食堂で演奏をしては日銭を稼いだそうだ。楽器はギターやサンポーニャ(笛)、ジャンベ(太鼓)を担当。アルゼンチンまで3年半の旅をして「自由に生きてもいいんだ」という人生観を得たと話してくれた。
 

「たそがれ」
54ミリ×65ミリ
200000円(税込み)
大里城からの眺め


「CAFÉ TERIA EL CIELO」
63ミリ×63ミリ
180000円(税込み)



「LA CALLE」
45ミリ×35ミリ
100000円(税込み)



「サボテン」
30ミリ×30ミリ
32000円(税込み)

現在開催している海の近くの個展会場でひときわ目を引いたのは「思い出のカルタヘナ」。コロンビアのカリブ海に面した港町に住むミュージシャンの友人を描いた作品。友人の存在の大きさが感じられるこの作品から、ギターの音まで聞こえてきそう。音楽が街を包んでいるいとおしい作品だ。彼の絵は「DISFRUTA(ディスフルタ) LA(ラ) VIDA(ヴィタ)(人生を楽しみましょう!)」とささやいている。

 
作家近況
砂絵作家・長嶺克洋
現在個展開催中
「OKINAWA LATINA(オキナワ・ラティーナ)長嶺克洋 砂絵展」
4/12~5/25まで
ザ・ムーンビーチミュージアムリゾート1F
ムーンシーサイドギャラリーで開催中 (入場無料)
7/2から大阪高島屋の沖縄の物産展で作品販売予定
https://www.instagram.com/sandpaint_oceano/

本村ひろみ
もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2055号・2025年05月23日紙面から掲載

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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