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2022年4月22日更新

天を衝く孤島の修道院|モンサンミシェル(フランス)|絵になる風景①

「風土に根差した建築」を目指して設計活動を続ける山城東雄さんが、建築家の目で切り取った風景を絵と文章でつづります。(題字・画・文/山城東雄)



2009年秋、人材開発教育研究所主催によるセミナーに参加しました。「地球的に考え地域的に行動するリーダー養成」と題した、日本を離れ海外から自社を見つめる6泊8日の旅です。主催者を含め総勢14社、19人が、自社のミッションとは何か、社業をどう継続発展させるかを徹底して考え続ける、厳しい経営者セミナーでした。

今のコロナ禍ではできないような、海外の壮大なスケール感で物事を考えられる、ぜいたくで濃厚な時間をパリの空の下で過ごしました。

私の場合はもう一つ、フランス建築の魅力を感じ学べるチャンスでもありました。モンサンミシェルは、バス移動の途中で立ち寄った、ブルゴーニュ地方とノルマンディー地方の境目にある世界遺産です。修道院として造られ、当時は潮が引く時しか渡れない孤島になっていました。岩山の上に築かれた石造建築群の最上部には教会があり、今は観光地化されてにぎわっています。この石造りの建築を見て私が思ったのは「沖縄も決して負けない石造文化を持っている」ということでした。

帰国後、水彩を本格的に習い始めた時、最初に描いたのが上の絵で、同門の「第一回風の会」に出展。その時、ご覧になられた今は亡き、久場トヨ先生に褒められたのをいいことに今も描き続けています。

同時に詠んだ句が「天を衝(つ)くモンサンミッセル秋夕焼(ゆうやけ)ふるさと偲(しの)ぶ石のまちかな」

次回は沖縄の石造を紹介します。拙い絵と句ですがご笑覧のほどを。



[執筆者]
やましろ・あずまお/1944年、竹富町小浜島出身。沖縄工業高校建築科卒業後、建築設計会社での勤務を経て、34歳の時に東設計工房を設立して独立。一級建築士。JIA登録建築家。(株)東設計工房代表取締役。(一社)おきなわ離島応援団代表理事。著書に「沖縄の瓦はなぜ赤いのか」がある。

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1894号・2022年4月22日紙面から掲載

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