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2016年7月29日更新

柱と壁 形と配置 強度の不思議!|沖縄県建築士会の構造クラフト教室

7月1日は「建築士の日」。その前後に各地でさまざまなイベントが開かれた。20日には県建築士会が那覇市の銘苅小で構造クラフト教室を開催。同校の6年生約130人が厚紙で柱や壁を製作。作った部材の上にベニヤ板を敷いて児童たちが乗り、強度を競った。
 

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銘苅小で児童130人が学ぶ



銘苅小学校で開かれた「構造クラフト教室」。児童らは、強度のある柱や壁を作ろうと試行錯誤した



同事業は同会の那覇北支部と那覇東支部、首里支部が主催。那覇北支部長の塩真孝彰さんは「建物は、柱と壁と床で成り立っている。それをどう配置すれば強度が増すのか、建築士は日々考えながら建物を建てている。仕事の一端を体験してもらいたい」と開催の意義を説明した。

児童たちは厚紙を手に、仲間と議論をしながら手を動かした。柱一つをとっても、「ギュッと細くした方がいいんじゃない?」と硬さ重視のグループがあれば、「大きい方が安定すると思う」と面積重視のグループもあった。形も丸や三角、四角など実にさまざま。

部材の製作後は、その配置でまた議論。中央に柱や壁を集めたり、外周を重視したりと児童らは試行錯誤していた。
完成後は造った部材の上にベニヤ板を乗せ、児童自らが上に乗って強度を測定。一番強度があったのは12人乗った4組男子チーム。塩真さんは同チームの構造を、「中央の柱から放射状に壁を配置していて、バランスが取れていた」と評した。
残念ながら10人越えに届かなかった1組女子チームの高良天流さんは「柱を大きくした分、厚みが足りなかったのかな。次作るときは、柱を小さく硬くしたい」と話した。


部材の完成後は、ベニヤ板の「屋根」を敷いて児童らが乗り強度を確認した。一番多く乗れたのは4組男子チームの12人!
 

12人乗っても大丈夫! 1位の構造


一番強度があった4組男子チームの構造。板に合わせて柱や壁を四角く配置したチームが多い中、同チームだけは放射状の配置にした。チームの嘉数光一朗くんは「この方が重力が分散すると思った。壁はダンボールの中身みたいに細かくギザギザにして強度をアップを狙った」と語った

 

形、厚み、配置さまざま


各チームとも同じ枚数、同じ形の厚紙を使ったが、完成した構造は実にさまざま。強度としては、中央に部材を集中させた構造の方が強かった

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1595号・2016年7月29日紙面から掲載

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