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2022年1月21日更新

【沖縄】投資対象だった民泊物件×離婚(前編)|離婚にまつわる不動産事情Re:コンサル[15]文/川端ゆかり

離婚にまつわる不動産事情Re:コンサル
どうも、川端です! 今年も明るく!? 離婚にまつわる不動産事情をお届けしたい所存でございます。2022年もどうぞよろしくお願いいたします。
文/川端ゆかり

不良債権になる前に売却?

投資対象だった民泊物件×離婚(前編)


どうも、川端です! 今年も明るく!? 離婚にまつわる不動産事情をお届けしたい所存でございます。2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

ちなみに私は現在、大好きなアルコールも横に立てかけておきまして、断食中です。年末の暴飲暴食からの体重増加もありますが、限界の手前まで自身を追い込むことで得られる集中力アップ!! を狙ってのファスティングであります。なんだかモヤモヤしているあなたにもおすすめです(体調に配慮しつつ)。

さて、今回は夫婦で運営していた民泊施設×離婚のお話です。コロナ禍前に沖縄でもブームになった「民泊」もコロナ禍の大打撃で売却相談が増えています。

 

沖縄的FIREにむけて

ここのところよく耳にする言葉に「FIRE」ファイア(経済的独立を経て早期リタイアを目指すムーブメント)があります。県内在住で20代~30代のファイナンシャルリテラシーの高い層には、FIREを目指して投資アンテナを立て実行している方も多数いらっしゃいます。20代、お酒を飲むために(現在もですが)働いていた己と比べなんとも頼もしい限りです。国内外の株式投資、暗号資産、副業で年収をアップさせる+安定した企業の会社員という属性を生かし、銀行から融資を受け、不動産投資にたどり着くケースがほとんどです。

その中で近年のトレンドは「民泊」でした。今回は4年前に民泊物件を購入したご夫婦のお話です。

夫婦双方から別ルートで相談

今回は偶然か必然か、時差ありで夫、妻の双方から離婚不動産のご相談をいただいたレアケースです。

夫Aさんは仕事関係の方からのご紹介で、その半年後、妻BさんはSNSを目にしていてという経緯でした。お話を聞くにつれ「あり?」とまるで、バイキンマンが己の開発した武器に疑問を持ちはじめアンパンマンに打ちのめされる手前の境地のように「あ…こりゃ、同じ案件だ…」にたどり着きました。沖縄は狭い!(個人的にはお酒の失態が東京にも伝わっており日本は狭いと感じますが…)。

例えば、私が弁護士という立場であれば利益相反の関係でAさん、Bさん両方からの相談を受けることはNGになりますが、不動産売買においては今回のように夫婦それぞれの意思で相談いただくことで、お二人の胸の内を詳しく聞かせていただくことができます。一方だけよりも双方と信頼関係を結ぶことができれば、不動産売買エージェントとしてもリコンサル窓口としても問題解決の糸口を見つけやすいかもしれない=チャンス!! と左手の拳を胸元で握るわけです。

民泊物件を購入したけれど…

夫Aさんご来店時の相談内容は下記。
〇家族構成は30代夫婦と小中学生の子ども3人。自宅は妻Bさんの実家所有の土地建物(相続登記未登記あり)で5人暮らし。
〇自営業。4年前にローンを組んで民泊物件を購入、運営は妻Bさんに任せていた。
〇コロナ禍で自営業の仕事が激変、各助成金も対象外の職種な上、民泊もここ2年稼働しておらず、自営業の負債、民泊のローン支払いで苦しい。
〇現在までの民泊での売り上げは妻が握っており、Aさんは支払いだけ。

妻は協力的ではなく責め立てられる日々でけんかが絶えずつらい、民泊物件を売って離婚したいという内容でした。

資産状況を確認するとお手持ちの資産は民泊物件のみ。半年後には滞納が発生する恐れがある、という状況です。売却すると1500万円前後のキャピタルゲイン(売却差益)が見込めます。大切な資産が不良債権となる前に売却して、目下の心配事が少しでも減ればお二人の関係性もまた変わるのかもしれない…。

しかし、不動産価値の視点から見ると、この民泊物件はエリアに恵まれており、もうひとつ提案が可能でした。それはズバリ! 沖縄の不動産投資のある意味王道「米軍賃貸」への変更です(※基地周辺に住む米軍人・軍属のための賃貸住居。設備や間取りなど規定事項の検査合格が必要)。

なぜ米軍賃貸が有効なのか、また奥さまであるBさんからのご相談内容など、続きは~民泊×離婚(後編)~にて。

執筆者 川端ゆかり(かわばた・ゆかり) 1971年、浦添市出身。短期大学卒業後、那覇空港地上職・地元情報誌編集・建設会社不動産部勤務を経て1999年(有)とまとハウジング設立。趣味は猫とお酒と読書、仕事が絡まないゴルフ
執筆者 川端ゆかり(かわばた・ゆかり)
1971年、浦添市出身。短期大学卒業後、那覇空港地上職・地元情報誌編集・建設会社不動産部勤務を経て1999年(有)とまとハウジング設立。趣味は猫とお酒と読書、仕事が絡まないゴルフ。https://www.tomato-okinawa.com/rikon/

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1881号・2022年1月21
日紙面から掲載

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