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2021年7月9日更新
2級建築施工管理技士 難関学科検定に合格![集まれ! スゴ技学生-12-]
Vol.12 当連載では、ものづくりの大会で入賞したり難関技能検定に合格などした学生を紹介する。
昨年11月に行われた「2級建築施工管理技士」の第1次学科検定に合格した美里工業高校建築科の濱野心さん、米須琉清さん、大城乃輝さん。「コロナ禍で授業も試験も予定がずれたけど、その中で結果を出せて良かった」と笑顔で語る。
未習分野も果敢に挑戦
2級建築施工管理技士 難関学科検定に合格!写真左から 大城乃輝さん、濱野心さん、米須琉清さん(美里工業高校建築科3年)
当時2年で難関試験に合格した3人。昨年、同校からは当時2年が他1人、当時3年6人の計10人が合格
「2級建築施工管理技士」は、鉄筋工事や塗装工事など建築工事の施工計画を作成したり、工事現場の工程管理や品質管理、周辺の安全管理などを行うために必要な国家資格。建築工事の現場において最も必要とされる資格の一つで、主に工事現場を取りまとめる責任者として活躍する。
資格取得には学科検定と実地検定に合格する必要があり、難関とされる。昨年の学科検定合格率は34・5%。そこに美里工業高校から10人が合格、うち取材した3人を含めた4人が当時2年生だった。濱野さんは、「学校の朝の補習授業や放課後の講習も受け、隙間時間では過去問を解き、専門学校のカリキュラムも活用して頑張った。結果につながってうれしい」と喜ぶ。
学科検定は、建築学等、法規、施工管理法、施工の分野から出題される。米須さんは、「学校でまだ習っていないことも試験に出てくるので、先生が開いた試験対策の特別講習を受けたり、ネットで情報を集めた」と努力を重ねた日々を振り返る。
昨年はコロナ禍で授業も休みが多くなり、試験日程も変更されるなど、受験生には厳しい環境となった。大城さんは、「試験が延期になり、ちょっと気持ちが緩んでしまった。いつの間にか試験が間近に迫り焦った」と笑い、「計画性が大事」と後輩に向けアドバイスした。
大きな自信を得た
次の実地検定で合格すれば、晴れて2級建築施工管理技士の資格が取得できる。昨年の合格率は28・2%とさらに難関だが、「しっかり勉強して資格を取得したい」と意気込み、「建築の現場で活躍できる人になりたい」と夢を語る3人。続く後輩たちに「講習やネット情報など生かせるものは何でも活用するのが合格のコツ。やる気があれば何でもできる」とエールを送る。
進学を目指す濱野さんは「難しい試験に合格して大きな自信になった」と話し、「建築の現場で活躍する女性はまだまだ少ない印象があるが、試験会場に女子生徒がたくさんいて、すごく心強かった」と笑顔を見せる。
米須さんは「卒業後は就職して早く現場に慣れたい。いつか、この家は自分が建てたものなんだぜって言えるようになりたい」と目を輝かせる。
卒業までにその他いろいろな資格試験に挑戦する予定の3人。将来の活躍が楽しみだ。
◆新城英人校長からメッセージ 合格おめでとうございます。コロナ禍の中での受験は、不安も大きく、大変だったと思います。皆さんは、日頃の授業を大切にしながら、チャレンジ精神を発揮して素晴らしい成果をあげました。これからも、努力を重ねてさらなる飛躍をしてくれると期待しています。 |
★難関技能検定に合格した学生や、ものづくりコンテストで入賞した学生を募集します。
タイムス住宅新聞社(電話=098・862・1155)かメール(h.jyuutaku.jht@gmail.com)にご連絡ください。
内容を精査した上、記者が取材に伺います。
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1853号・2021年7月9日紙面から掲載