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2021年6月18日更新

【沖縄】不動産処分は最後の共同作業|離婚にまつわる不動産事情Re:コンサル[9]文/川端ゆかり

離婚にまつわる不動産事情Re:コンサル
今回、離婚×不動産について考えるお二人にお伝えしたいことは、ただ一つ! 離婚×不動産=「最後の共同作業」であるということです!
文/川端ゆかり

不動産処分は最後の共同作業
互いの協力 あるとなしでは結果に差

6月といえばジューンブライド! ヨーロッパでは日照時間も長くなりサマータイムのはじまり。ということで結婚披露宴のベストシーズンらしいです。 

披露宴のキャンドルサービス時に司会者から「夫婦そろって初めての愛の共同作業です!」なんてお言葉いただきましたよね。ハートの形のキャンドルへ新郎新婦が共に手を取り炎をともす…最近は割愛することも多いようですが。挙式披露宴の有無にかかわらず、結婚生活があった=共同作業があった、はず。離婚を目の前にした二人にもきっと、これまで共にした共同作業があったはず!

前置きが長くなりました。今回、離婚×不動産について考えるお二人にお伝えしたいことは、ただ一つ! 離婚×不動産=「最後の共同作業」であるということです!

最後の共同作業の重要性

はい。分かります。はい。よ~く聞こえてきます。

「共同作業ができないから別れを選んでんだよ!!」というお声が届いています。「顔も見たくないし、そもそも話にならない!」というコメントもしかと届いております。そんなお二人の財産について、下記のようなケースで考えてみましょう。

・沖縄本島中部に戸建住宅を夫名義で所有(土地50坪・建物30坪・築15年)
・新築購入時3800万円(自己資金800万円、両親からの援助含む)
・住宅ローン9.3万円/月(ボーナス払いなし)
・夫は別居中、妻子居住中


夫名義ということは、契約から移転登記まで、住宅ローンが残っている場合はその返済手続きも、すべて所有者である夫本人による手続きが必要です。実際住んでいなくても、です。そして所有者である夫が売却したいとなれば、売却までの内覧調整、引っ越しといった作業にはどうしても妻子の協力が必要です。

さらに言えば、販売開始時からお二人の協力が得られれば、ホームステージング(販売用に室内を見栄え良く整える)などで資産価値を上げ、また仲介業者としても関係者とコミュニケーションが円滑に行えることから、販売活動もスピーディーかつ積極的に行うことができます。

結果、4300万円で売却→ローン残高2300万円返済→引っ越し費用の捻出・諸費用支払い後の残金を二人で分ける、といった話し合いも可能でしょう。

逆に、離婚不動産の相談でよくあるのが、夫の住宅ローン支払いが滞り妻子が知らないうちに任意売却(場合によっては競売)へ移行してしまったケース。居住中の妻子にとっては寝耳に水な売却話により、不安・ストレス・負担しかない中、やむを得ず住み慣れた家から引っ越しせざるを得ない事態に陥ることも。

つまり、「離婚×不動産」においては、お互い向き合わずにいることで、二人共にストレスを抱え続け、選択肢が狭まるケースが多いということ。最後の共同作業=夫婦(あるいは元夫婦)の協力があるとなしとでは「結果」に違いが生まれます。お互いの協力が得られるならば二人で築いた資産の今後の選択肢に広がりが生まれます。売却時に相手方が最強の協力者になることでお互いにメリットがあるのです。
不動産処分は最後の共同作業

離婚×不動産の現場から思うこと

以上の理由から、お互い最後に気持ちを切り替え、協力していただきたい! 「許す」ことで相手も自分もきっと「楽」になります。そのような人には「運」が開ける! これはこの仕事に約25年携わって実感することです。

そして、そのようなときにはお二人の間に、ぜひ、離婚不動産に強い不動産エージェントをおいてください。きっと悔いのないリスタートを切ることができるはずです(^^)/次回は「番外編~アメリカの離婚×不動産事情」。6月後半もがんばるあなたへ~エアーハグとエールを~

 




執筆者 川端ゆかり(かわばた・ゆかり) 1971年、浦添市出身。短期大学卒業後、那覇空港地上職・地元情報誌編集・建設会社不動産部勤務を経て1999年(有)とまとハウジング設立。趣味は猫とお酒と読書、仕事が絡まないゴルフ
執筆者 川端ゆかり(かわばた・ゆかり)
1971年、浦添市出身。短期大学卒業後、那覇空港地上職・地元情報誌編集・建設会社不動産部勤務を経て1999年(有)とまとハウジング設立。趣味は猫とお酒と読書、仕事が絡まないゴルフ。https://www.tomato-okinawa.com/rikon/

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1850号・2021年6月18日紙面から掲載

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